平成25年(2013年度)
全国数学教育学会 第38回研究発表会 (2月1日・2日)
全国数学教育学会 第39回研究発表会の感想です。
授業における質の高い対話が,問題解決の力につながるのではないかといったテーマで発表させていただきました。実践的な研究でもあり,聞いてくださる方々に少しでもわかりやすく伝わるようにと努力はしたのですが,やはり本番はとても緊張しました。発表後の質問に対して自分がどこまで答えられるか,というのは,その研究テーマに自分がどれだけ真摯に,のめり込んで考えてきたか,ということとつながっている気がしました。
恥ずかしがったりする思春期の中学生に対話の有用性を感じさせる手立ても必要であること,“数学教育”としての対話の質をどのように高めていくかということなど,ご示唆をいただきました。今後の研究を進める上での軸にしていきたいと思います。
今回資料やスライドを作る際,研究の全体が見えやすいようにしようという意識が強かったのですが,短い発表時間ですから特に聞いて欲しいこと,指導を仰ぎたいところを上手く焦点化すればよかったな,と思います。反省点は多々ありますが,発表当日だけでなく,当日に向けての緊張していた時間すべてが貴重な経験になりました。ありがとうございました。
博士課程前期1年 生田 直子
第39回全国数学教育学会で論文発表をさせていただきました。
全国数学教育学会の参加は2回目で,今回ははじめて発表を行いました。
自分で考えたものを相手に伝わるように文章にする大変さを再度痛感しました。
しかし,他大学の先生方から様々なご指摘やアドバイスをいただいたので今後の研究に活かし,修士論文に向けて日々勉強していこうとおもいます。
博士課程前期1年 後藤 佳太
2月1日2日に開催された第39回全国数学教育学会に参加し,発表を行った.今回の発表では,Presmegの記号論的連鎖モデルから,接続モデルを提案し,中高間のギャップが,関数の方法の対象化にあることを主張した.それに対して様々な意見を頂き,その中で,枠組みを用いてギャップを見出すために用いるのか,明らかになったギャップを明示するために用いるのかという質問を頂いたことで,枠組みの取り扱いについて,再考する必要があると感じた.また,他の単元についての考察もさらに深めていく必要も感じているため,今後の研究に活かしていきたい.
最後になりましたが,この場をお借りして,この発表を行うにあたり,ご迷惑をおかけした方々にお詫び申し上げるとともに,2日目の最後のセッションにも関わらず,足を運んでくださった多くの方々に感謝申し上げます.ありがとうございました.
博士課程前期1年 辻本 亜希
今回,初めて発表を行いました。
今まで,さまざまな場で発表を経験してきましたが,これまでにない独特な雰囲気でした。
15分という限られた時間の中で,最も主張したいことを根拠をもっていかに伝えるか。
発表の準備を進めるにつれ,自分の研究の核が,少しずつ見えたような気がします。
発表後,主に次の4点の質問・意見をいただきました。ありがとうございました。
(1)「問題設定」の言葉の意味(定義)は?
(2)習得型・応用型の授業と日常の授業との違いは?
(3)問題設定の技術をどう評価するのか?
(4)どのような順序でモデルの型を配列すればよいか,その手ごたえは?
4月からは,ついに学校で勤務しながらの研究になります。
今回の学会でいただいた質問や意見を今後の研究の方向性の1つに位置づけ,1歩1歩進んでいきたいと思います。
また,今回は学会の準備にも関わらせていただきました。
1つの大きな行事の背景には,たくさんの方々の支えがあることを改めて実感しました。
何事においても,表面だけではなくその背景に気づく感性をもちたいと思いました。
ありがとうございました。
博士課程前期1年 平山 成樹
全国数学教育学会・第39会研究発表会において研究発表を行いました。広島大学での開催と言うこともあり,運営に追われながらの二日間となりましたが,発表を含めて非常に有意義な二日間となりました。特に発表においては,学外の研究者や現職の学校教員の方々から貴重な意見を頂き,今後の研究の一指針をもつことができました。院生生活も一年がすぎ,残り一年をより密度の濃い一年にしていきたい
博士課程前期1年 的場 大佑
第39回全国数学教育学会が広島大学にて開催されました。
今回の学会が修士2年間の最後の学会ですので、修士2年間の集大成をこの学会で発表できるように根気いれて発表に望みました。
今回は「数学教育における表現力の育成方法に関する研究-生徒の「数学的表現力」の特徴とその育成方法の提言-」という広いタイトルで発表させていただきました。
しかし、タイトルは非常に広いタイトルですが、それに見合った発表ができず、反省点の多い発表になってしまいました。
中でも「表現とプルーフ・スキーマがどう関わってくるのか?」や「表現とコミュニケーションがどう関わってくるのか?」といった基本的ですが、非常に本質的な質問を先生方からしてくださったのですが、それらの質問に対して如才なく応えることができず、自分にはまだまだ研究に対する信念が明確になっていないのだと思い知らされました。
今回自分としては、あまり納得のいく発表はできなかったですが、表現力に関する研究はこれからの数学教育にとって研究すべき研究領域であると思いますので、僕の研究が次の研究に活かせる指標になることを心より願いたいと思います。
博士課程前期2年 大橋 健司
2月1日,2日に広島大学で開催された,全国数学教育学会第39回研究発表会に参加しました。
今回は2日目最後の発表であり,更に,院生として最後の学会発表となりました。これまでの集大成として,「構成法」と「証明法」という捉え方から数学的帰納法の教材の検討について行った内容を発表したわけですが,準備不足も祟ってしまい,伝えたいことの半分も伝えることができませんでした。数学的帰納法を「構成法」と「証明法」と捉えることによって,一証明方法としてのみではなく,数学的帰納法として学習・指導できると考えています。具体としての教材の提示の困難さを実感する結果となってしまいましたが,実践と繋げるためにも教材の検討は深く考えていかなければならないことだと改めて感じました。質疑でフォローして下さった司会者の方や,先輩,先生には本当に感謝しています。ありがとうございました。
また,去年卒業された先輩方も見に来てくださっていました。昨年から成長した姿をお見せすることができたかはわかりませんが,たくさんの人に支えられて研究を進め,まとめることができたことをお伝えできたのではないかと思います。
春からは現場に出ることになりますが,2年間の研究で培った数学教育に対する研究心を糧に,今後とも頑張っていきたいと思います。
博士課程前期2年 桑原 怜那
第39回全国数学教育学会で論文発表をさせていただきました。
今回の発表は修士2年間まとめとなる内容でしたので,内容が多くなってしまい,原稿を読むような発表になってしまいました。資料作成を早期に済ませ,発表練習をもっと行うべきだったと反省しております。
生徒の学習意欲を高める授業とは,生徒が「問う」役割を担う授業であると考え,
生徒のどのような疑問を授業で扱うべきかを教授学的状況理論を参考にして考察しました。
質疑応答では,教授学的状況理論に関する自分の理解の低さを痛感し,論文投稿までにご指摘いただいた点に関する考察を加えようと思います。
院生として最後の学会発表となりましたが,今後も研究者としての意識を持って,現場での授業を行っていこうと思います。
博士課程前期2年 將基面 裕介
全国数学教育学会・第39会研究発表会に参加してきました。本大会では約70の研究発表がありました。共同研究が多かったのが印象的です。2日目の昼に行われたシンポジウムでは「日米比較:算数・数学教育における『教材研究』とは何か」というテーマで4人の先生方が発表してくださいました。高橋先生とAndrew先生のご講演からは「教材研究」という言葉に暗黙的に込められている,日本の学校に固有の文化を認識することができました。
日本の数学教育研究では,教師教育のほとんどが教材研究の文脈で語られてきたのではないかと思います。今回のシンポジウムを通しても,それを改めて感じることができました。私はこれから教師教育の研究を進めていく予定ですが,今回の教材研究についてそのテーマとも絡めて考えられることがあるのではないかと刺激を受けました。
博士課程前期2年 袴田 綾斗
第39回全国数学教育学会で論文発表をさせていただきました。
全国数学教育学会での発表は3回目となり,修士2年間の総括を発表しましたが,課題点が沢山残るものとなりました。
統計教育の教授単元を標本調査に焦点化して開発しましたが,実践を行っていないため,私が予想した子どもにアイディアは
恐らく出ないでしょう,というご指摘を受けました。教授単元を開発し,それを実践してこそ,局所的なものではありますが,ある種のエヴィデンスにはなろうかと思いました。
ですので,来年度からも研究を続けていきますが,教授単元を開発するだけにとどまらず,それを実践へと結びつけていこうと思います。
博士課程前期では最後の学会発表となりましたが,去年の初めての発表と比べると,自分でも成長したことを感じることが
できます。この経験を糧として,今後も日々邁進していきます。
博士課程前期2年 福田博人
日本数学教育学会第46回秋季研究大会感想
2013年11月16, 17日に、宇都宮大学にて日本数学教育学会第46回秋期研究大会が開催されました。以下では、参加者の感想を載せていきます。
第46回日本数学教育学会が宇都宮にて開催されました。前回の第38回全国数学教育学会発表会における自分の発表において,表現力研究の研究課題が明確になっていないという指摘をいただいたため,今回の発表では,数学教育における表現力研究の課題と展望を示すことを目的としました。
発表を通じて,自分の研究に対する反省点がより明確になったと思います。例えば,最後に明示すべき課題と展望が今回の発表では抽象的なものに終わってしまい,先行研究で何が明らかになっていなく,今後の研究で何をすべきかをもう少し具体的に示す必要があったということが挙げられます。しかし,こういった反省点は,発表を通じて明らかにしていくものですので,この反省点を今後の修士論文作成に活かしていこうと思います。
また,今回発表では発表の質疑応答だけでなく,懇親会を通じて他大学の教授の方々,院生の方からいろいろとご指摘をいただくことができました。今後は発表だけでなく,懇親会といった場から数学教育の研究の輪に溶け込んでいきたい限りです。
表現力研究は今注目されている研究領域でありますので,今回指摘していただいた内容を踏まえながら,今後も研究に精進していこうと思います。
博士課程前期2年 大橋 健司
11月16日,17日に宇都宮大学で開催された,日本数学教育学会第46回秋期研究大会に参加しました。
今回は3回目の学会発表でしたが,相変わらず緊張しすぎて寿命が縮むような思いでした。発表は,数学的帰納法の実態調査の分析,考察を全数教の発表とは違う視点で行いました。拙い発表に対して,いくつかのコメントを頂けたことはうれしい限りでした。その中でも,「本研究の基盤である数学的帰納法の2つの見方は数学教育的にどのような価値があるのか」は,以前からの課題であり,痛いところを突かれたなぁと思いました。数学としてではなく,数学教育としての必要性や価値をもっと明確にしていかなけれないけないと改めて強く思いました。また,研究に直結するような発表をたくさん聴くことができ,今一度,身を引き締めることができてよかったです。
今後とも,研究,そして修士論文の作成に向けて,尽力していきます。
博士課程前期2年 桑原 怜那
今回の日数教では,前期に行った実践の分析結果を発表いたしました。修士論文に影響する部分もあるため,多くの方の意見を聞くことができて発表して良かったと思います。また,他の発表者の方の発表も聞き,その中でも社会数学的規範についての発表に興味を持ち,数学の授業で学習するべき内容や身につけるべき規範は教師の呼びかけなどがきっかけになることを認めても良いと考えられること,ただし,教師は強い権威をもっているため,呼びかけや発問は生徒の主体的活動を引き起こすようなものを選んで行わなければならないと感じました。数学の価値に関する発表の中には,教授者側の数学に対する価値が数学の授業の中でどのような役割を果たすのかという研究もあることを知りました。教材研究の際に,教授者側がその題材に対して価値を感じることで,生徒たちにもその価値を感じさせようと授業を構想するだろうという意味では,教授者側の数学に対する価値について明確にしておくことも大切だと感じました。前回の日数教で関心・意欲・態度の研究をなされていた方の今回の発表は,信念の評価と規範の再形成というテーマで,社会的規範と社会数学的規範について述べられていた。上に挙げた方々が社会数学的規範について共通して引用している論文は,「Yackel, E. & Cobb, P. (1996), Sociomathematical Norms, Argumentation, and Autonomy in Mathematics」であったので,一度目を通してみたいと思います。このように,学会で同じようなテーマに関心を持っている方が何を引用しているか知ることで,自分だけでは出会うことが無かった文献の情報が得られることは研究を進めるうえで非常に助かります。
論文発表の方で,私が用いている引用・参考文献と同じものが多く用いられていた方がいたため,同じような課題に直面していたり,その先生なりの解決方法を考えていらっしゃったので,発表後もいろいろと質問させていただいた。授業に取り入れる子どもの「問い」は何でもいいのか?出てくる「問い」を全て扱うのか?「問い」が生じるような課題をどのように検討するのか?などの質問に対し,実践例を交えて説明してくださった。生徒の疑問を授業に取り入れていく授業方法は現実的ではないのかと不安になったこともあったが,同じように子どもの「問い」を授業に取り入れようと実践されている方がいることで,生徒の疑問を取り入れる授業展開は可能であると考えられる。
博士課程前期2年 將基面 裕介
日数教の第46回秋期研究大会に参加してきました。
今回もっとも印象に残ったのは,「算数」教育の発表が多く,中学校,高等学校と学校種が進むにつれてその数が減っていき,大学に至っては1件しかなかった,ということです。以前から先生や先輩の方々からこの話(算数教育がいまだにメジャーである)は聞いていましたが,今回参加してみてそれを改めて実感しました。
僕はいま数学教育研究には携わっていませんが,個人的な関心は高等学校や大学の教養教育段階,あるいは教員養成課程などにおける「数学科」の内容がいかなるものなのか,そしていかにあるべきか,というところにあります。これは現在の研究の主流ではないのかもしれませんが,昨今の社会状況や教育現場の変化を鑑みれば,大切な課題の一つではないかと考えています。
主流の研究であるか否か,ということはあまり意識せず,自分が関心があり,かつ重要だと思う課題があれば,それにチャレンジしていきたいです。
博士課程前期2年 袴田 綾斗
11月16・17日に宇都宮大学で開催された日本数学教育学会・第46回秋期研究大会に参加させていただきました.
学会での発表は3回目となりますが,日本数学教育学会での発表は初めてでしたので,大変緊張しました.
口頭発表でしたので,質疑の時間も短く,質問が出るか心配していたのですが,3・4名の先生方から貴重なご質問を頂くことができました.私自身の発表では,統計教育が数学教育に位置付く必然性を述べたのですが,「統計教育を数学教育を中心に据えた理科教育や情報教育といった他の教科教育とともに支える考え方ではいけないのですか?」というご質問をいただきました.私自身,統計教育が数学教育に位置付くor位置付かないの2つについて考察していましたので,視野をもっと広く持たなければいけないな,と思いました.また,頂いたご質問に答えるためには,対象世界と数学世界のブリッジングについてきちんと向き合う必要がありますし,そうするとモデル化プロセスについても考察していかなければいけないなぁと感じました.このように,私がこれから行わなければいけないことは沢山ありますが,それだけの示唆を本学会で得られたので,大変実のある学会でした.
また,研究とは全く関係ありませんが,学会の魅力は様々な人と出会えたり,その場の美味しい名物料理を堪能することができるということです.様々な先生方や他大学の学生方と再会したり,お知り合いになると,改めて人と触れ合うことはよいことだなぁと思いました.それこそが教育の真髄だと思いますので,これからも一生大切にしていきます.名物料理でいえば,餃子ということで,大変美味しい餃子も食べることができ,遠い宇都宮に来た甲斐がありました.
今回得た様々な示唆をふまえて,今後の研究に活かし,残りわずかの期間で納得のいく修士論文を完成させるべく,日々努力に励みたいと思います.
博士課程前期2年 福田 博人
今回初めて学会に参加させていただきました。
論文集を見ると難しそうであっても、発表の中で具体的な実践例が出されたりするので、自分なりに学べるものがたくさんありました。研究の内容ももちろんですが、細かい分析や、ひとつの問題に対する多様な観点など、研究の進め方や姿勢も大変勉強になりました。
宇都宮で学べたことに感謝して、自分も小さな研究者として努力していきたいと思います。
博士課程前期1年 生田 直子
今回の秋季研究大会は、6月の全国数学教育学会に続き二度目の学会参加でした。
今回も興味深い研究を多く聞かせていた頂くことができ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。
前回の全数教に比べて,発表数が多く西日本に限らず全国の先生や院生の発表を聞くことができ,自分のテーマに近いものも多く研究されていたため,すごく勉強になりました。
これを刺激に,2月の全数教にむけて,日々研究を進めていきたいです。
博士課程前期1年 後藤 佳太
今回の秋期研究大会はポスター発表を行いました。特研や自主ゼミとは違う環境下での初めての発表では,自分の主張の基盤となる立場を伝えることに難しさを感じました。しかしながら,好意的に話に耳を傾けてくださる方も多く,今までの研究の経緯を自分なりに伝えることができたのではないかと思います。「記号を認識するとは何か」という問いは,常に私の研究について回るものであるため,次の発表では,私の立場を分かりやすく伝えることができるように,発表のスキルも上げていきたいです。今回頂いたご示唆は,今後の研究を明確にするものもあり,中高間のギャップについての考察を深めていこうと思います。最後になりましたが,ポスター発表で足を止めてくださった方,ご示唆頂いた皆様に御礼申し上げます。
博士課程前期1年 辻本 亜希
今年度は,算数・数学教育研究大会(広島・中国四国・全国)や全数教など,たくさんの研究大会や学会に参加させていただいております。その中で,最も規模の大きい日本数学教育学会に初めて参加しました。ちょうどアクションリサーチが始まっている時期でもあり,自らの研究や授業での実践に直接つなげることができました。いろいろな発表がありましたが,つきつめていくと共通のコアにたどり着くのではないでしょうか。まだまだ勉強不足ですが,論文や発表がほんの少しずつ分かるようになってきたのではないかと思います。学会で学んだことを実践につなげ,そこから見えることを明らかにしていきたいと思います。
博士課程前期1年 平山 成樹
今回の日本数学教育学会では,「何のために・何を・どのように」という視点で発表者の皆様の研究を拝見した。何のために,というのはその研究の価値のようなものであり,これがはっきりしていないと聞く側の意見や関心を得ることはできない。ところで,多くの研究者や大学院生の発表を聞いていて感じたのは,何を を意識している人が少ないことである。どのように ばかりを追求しているために研究に新鮮さが感じられないものも多くあった。私の研究も,情意の評価というテーマで行うにあたってはまず情意とは何なのか,学校で評価すべき情意とは何なのかを明確にし,オリジナルなものにすることでどのように という方法の部分も新鮮さを帯びると感じた。
博士課程前期1年 的場 大佑
今回の秋季研究大会は、自分にとって初めての発表の場であるということもあり、期待と不安が入り混じった感情で会場に向かいました。
6月の全国数学教育学会に続き、今回も興味深い研究を多く聞かせていた頂くことができ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。
自分のポスター発表では、他大学の院生の方や先生方からたくさんのご指摘を賜ることができ、今後の方針のみならず、今までの自分の研究の軌跡を
振り返ることができたという点でも、充実したものとなったと思います。部分的であっても、自分の考察に共感していただけたことに対する満足感と、
今のままではいけないという危機感を同時に感じ、大変な刺激になりました。拙い発表に足を止めてくださった参加者の皆様や、ポスター作成に際して、
数々の助言をくださった先輩方に感謝申しあげます。
今回の学会で受けた数多くの示唆を、単なる感想で終えることなく、自分の研究に取り込んでいきたいと思います。
博士課程前期1年 森山 健
PME37(ドイツ,キール)参加報告
2013年7月28日〜8月2日にかけて,ドイツのKielでPME37(37th Conference of the International Group for the Psychology of Mathematics Education)が開催されました。広島大学の院生からは早田(D3)と將基面(M2)がそれぞれ発表して参りましたので,その際の簡単な報告をさせて頂きたいと思います。拙いながらも皆様に海外の動向・空気をお伝えするとともに,興味を持って頂ければ幸いです。
広島大学博士課程後期3年の早田です。
今回のPME37は,Research Reportの枠で発表して参りました。
その際の個人的な所感を,簡単に次の三つに分けてご報告したいと思います。
・PME37&会場の詳細
・PME37における研究の動向
・個人的な感想
まずは事実のレポート,その後に感想という体裁で進めていきます。
PME37&会場の詳細
本年のPME37はドイツのKielにて,「Mathematics Learning Across the Life Span[生涯を通じての数学の学び]」をテーマとして開催されました。会場はThe University of Kielであり,管見の限り,参加人数は昨年と比較して多目であったように思われます(昨年は,ICMEとの同時開催であった事に加え,台湾であったため)。
Kielはドイツ北部に位置する古くからの港町であり,特に第二次世界大戦においてはUボートの発着基地として重要な拠点の役割を果たしていたと聞きます。そのためか,町は全体的に新しい建築が目立ちました。言い換えれば,古い観光名所はほとんど無いということもであり,日本人が観光で訪れることはほとんど無いそうです。当然の様に直行便といった便利な物は無く,広島空港→成田空港→Frankfurt空港→Hamburg空港→Kielと移動するのに,およそ20時間を費やしました。北海道より北というだけあって,最高気温は25度以下と日本よりも涼しく,日没が21時45分頃という異世界でした。
開催にあたり,昨年までと最大の違いはProceedingsの電子化が実施されたことにあります。勿論,これまでも電子版のProceedingsは配布されていましたが,本年度からは紙媒体のProceedingsの受け取りが任意になりました。筆者のようにiPadなどを持ち込み,紙媒体を受け取っていない人が相当数見受けられたように思われます。これに伴い,紙媒体の分だけ参加費が安くなった(参加費は230ユーロ=約3万円)のは,貧乏学生にとってありがたい変更点です。
発表形態は
・Plenary Sessions(全体講演)
・Research Forums(指定された研究者による研究上の話題の共有と議論)
・Discussion Group
・Working Sessions
・Research Report[以下三つは個人発表]
・Short Oral Communications
・Poster Presentation
と例年と同様でした。それぞれの細かな感想を次節で纏めて述べることにしたいと思います。
PME37における研究の動向
本年のPlenary Sessionsは,会のテーマである「生涯を通じての数学の学び」に基づいて行われました。一例として,Doug Clarke氏のPlenaryに対する返答がhttp://www.pme2013.de/en/documents/slides-of-marjaで公開されていますが,ご覧頂ければ解るように,数学の色合いが薄い内容になっています(数学を題材に喋っている,という言い方は言い過ぎかもしれませんが,個人的にはそのように受け取りました)。これはPlenary Sessionに限らず,発表全般に見受けられる傾向だったように思います。多言語の教室でどのように教えるか,というテーマはその典型例でしょうか。とある本で,多くの国では「数学」以前の問題として,(多言語や経済的格差のような)「教育」を論じなければならない社会的背景があると指摘していました。数学教育研究のプレイヤー人口が増えた結果,その様な需要が増しているということなのかもしれません。日本ではこうした点はあまり議論に上りませんが,社会的状況が安定していると好意的に捉えられる一方で,少数の子どもが見逃されていると厳しく取る事も出来ます。
もう一つ気になる動向は,単著が−特にResearch Reportで−極端に少ないという点です。現場の教師との共同にせよ,研究者同士の共同にせよ,プロジェクトとして行っている研究が多いように思われます(対照的に,我が国からの発表は全員が単著ないしは2名の共著です)。明確に数えた訳ではありませんので私見ですが,昨年のPME36よりもこの傾向は加速しているように思われます。
こうした中,とある方に言われて気付いたのですが,研究のトピックスとしては教師,教師の専門性,教師教育等々に焦点を当てたものが目立ったように思います。これには研究上の都合もあるかと思いますが,どの国も教師の育成が急務であると考えているようにも思われます。その際焦点が当たるのはやはりLesson Studyです。しかし,我が国における授業研究とは相当に趣が異なっており,また「何が」異なっているかを(筆者の英語力もありますが・・・)英語にすることは非常に困難でした。我が国の問題解決学習による授業,授業研究といった固有性は世界に誇れる素晴らしいものであると個人的には思うのですが,それを伝える事の難しさを改めて痛感した次第です。
余談ですが,最終日にLildejahl氏を座長とした指定討論者によるパネルディスカッションは「若い数学教育研究者の教育」がテーマでしたので・・・教育される側としては何とも言えない内容でした。
個人的な感想
筆者個人は初のResearch Reportでの発表でした(手前味噌で恐縮ですが,プレゼンの内容はこちら)。2日目の最後の時間帯(19時頃)ということもあり,聴者は少なかったですが,John Mason氏と議論をすることが出来たのは幸運でした。とはいえ,質疑応答のときは一言だけで,その後帰り道のバスで一緒になったときの話に花が咲いたのですが。
このバスのときもそうですが,何気なく道を譲ったり,道端で見かける人物が皆数学教育業界の大物なので,柄にも無く緊張してしまいました。この様な点が学会の醍醐味であるのは日本でも同じですが,オープンな議論を好む土壌のため,いわゆる大物の方とお話をさせて頂く機会が非常に多い点は魅力の一つだと思います(John Mason氏に記念写真を申し出た所,快諾して頂きました)。
4日目に開催されたConference Dinnerは例年通り盛況であり,2時間の夕食の後は,2時間くらいひたすらダンスを踊っているのも例年通り! 日本からはおおよそ15人程参加されていたように思いますが,他大学の学生の皆さんとも楽しく飲み,また研究の話に花を咲かせました。この場を借りて,皆様に感謝を申し上げます。
さて,拙い文書ではありましたが,如何でしたでしょうか。少しでもPMEの雰囲気が伝われば幸いです。海外での学会に参加するためには,決して安くは無いお金が必要ですが,それを補ってあり余る魅力があり,我が国における研究のよさや強みを改めて実感することが出来る貴重な場です。来年も参加出来るよう頑張りたいと思いますし,また皆様とご一緒出来る事を心より楽しみにしております。
そうそう,大事なことを書き忘れておりました。来年の開催地はカナダのバンクーバー,再来年はオーストラリア(?),その次はドイツないしはその近辺(ICMEと被る年のため)と,比較的行きやすく馴染みのある国が選ばれています。これを機に,是非!
全国数学教育学会第38回研究発表会(6月22日・23日)
全国数学教育学会第38回研究発表会の感想です。
全国数学教育学会第38回研究発表会に参加しました。これは自分にとってはじめての学会でした。
今回自分は発表しませんでしたが,先輩方の発表準備の様子から実際の発表,他大学の院生,先生方など数学教育に関する多くの発表をきくことができすごく刺激を受けました。この刺激をこれからの自分の研究に活かしたいと思う。
博士課程前期1年 後藤 佳太
今回は院生になり初めての学会となりました。学部生のときに参加させてもらったものと比較すると、発表を見る視点が変わったように思います。発表だけではなく、その他の場面においても、様々な大学の先生や院生の方々とお話できたことは、とても新鮮でした。また、全体会では「これからの数学教育」と題して岩崎先生がお話されました。数学教育学という学問はこれからという未来のことへ示唆を与えていかなければならないもので、小さいことではあるけれども、私自身の研究もその役割を果たしていかなければならないのだと感じました。この学会で、自分で見聞きし、感じたものを今後の研究に生かしていければと思っています。
博士課程前期1年 辻本亜希
2月に続き,2回目の参加でした。大学院に入学して3か月がたち,前回よりも少しは内容が理解できるようになったのではないかと思います。次回は自分の研究の成果が発表できるよう,これからもしっかり研究を続けていきたいと思いました。発表された方はもとより,学会の準備などに関わられた方々に感謝いたします。ありがとうございました。
博士課程前期1年 平山 成樹
今回の第38回全国数学教育学会研究発表会は,私にとって初めての学会への参加となりとても有意義な時間となった。特に,私と同世代の大学院生から現職の先生方,著名な研究者の方々まで数学教育学に携わる多くの研究者によって発表・討議がなされる様子は刺激的で今後の参考になる。同時に,半年後は私も発表者としてこの場に参加すると考えると,研究の向上と深化が必要であると感じた。
次回の全数教が私にとって発表者としてのデビューとなるだろうが,しっかりと準備をして満足のいくものにし,十分にその後の研究のための示唆を得られるものにしたい。
博士課程前期1年 的場 大佑
今回がはじめての学会となりました。
学会に参加するのは学部時代を通しても初めての経験であり、他大学の先生方や院生の方々の研究を直接聞かせていただけたのは大変刺激となりました。私の研究分野に関わる発表だけでなく、興味のある発表はなるべく拝聴し、疑問に思ったことは質問もさせていただきました。発表をされた先生方は、まだまだ核心を捉えられていない私の質問に対しても丁寧に答えてくださり、自らの見方、考え方を改めるきっかけとなったと感じています。
研究内容に関する知識だけでなく、研究を進めていく際に必要となる態度についても考えさせらえた意義のある経験となりました。
博士課程前期1年 森山 健
今回の第38回全国数学教育学会研究発表会は自分にとって,2回目となる発表でした。前回の発表では,「表現力」を自分自身がどう捉えているか等の課題が不十分なまま,発表に臨んでしまったため,あまり深みのない発表になってしまいました。ですので,今回の研究発表では,自分の研究において中心軸となる「数学的表現力」がどういった力かを捉えることができる枠組みを構築すること,この一点を課題とし,発表に臨みました。
今回の発表では枠組み構築まで至りませんできませんでしたが,質疑応答の時間では,環太平洋大学の中原先生,福岡教育大学の清水先生,熊本大学の山本先生等,いろいろな方からご意見・感想・質問を頂き,今後の研究に向けての修正点,方向性が明確にできました。
これら先生方からのご意見・感想をもとに今後も「数学的表現力」の枠組み構築に時間を費やし,次回の日本数学教育学会では,さらに発展した内容を提示できるよう,精進していこうと思います。
博士課程前期2年 大橋 健司
6月22日,23日に香川大学で行われた全国数学教育学会第38回大会に参加しました。
今回は学会発表としては2回目だったのですが,1日目の最後,懇親会直前での発表ということもあり非常に緊張しました。
発表は2分オーバー,質疑応答ではうまく答えられないという結果になってしまったわけですが,たくさんの先生方にアドバイスを頂けて本当に良かったです。
発表内容としては,実態調査の分析・考察を軸にしていたのですが,調査の理論的基盤,分析の視点を今後考え直さなければいけないと痛感しました。
ご指摘されたこと等を基に今後とも研究に精進していきたいと思います。
博士課程前期2年 桑原 怜那
みなさん発表お疲れ様でした。
今回の全数教で,自分は発表しませんでしたが,色々な方の発表を見て,自分の研究の示唆となるものや,すぐに実践で試してみたいものがありました。
課題解決実習もそろそろ終わるので,データの分析をしっかりと行い,
PME,日数教で発表できるよう頑張ろうと思いました。
博士課程前期2年 將基面 裕介
普段,数学教育学研究に直接的には携わっていない僕にとって,学会は未知の領域に出会える絶好の機会であると考えています。
各発表を聞くと,(当然ではありますが)知らないことやわからないことがあり,(当然ではありますが)発表内容を自分で消化しきれるわけではありません。しかしその中でも,発表者の力の入れどころやキーワードといったものは拾おうと心がけています。それらを記憶にとどめておいてアンテナを増やしておけば,今後自分が受信できるものの幅も大きくなっていくだろうと思っているからです。
今回は,ある方の発表に登場した「クリスタリン・コンセプト」なるものに興味を抱きました。「わかった気になっている」ことは重々承知ですが,(僕が数学を専門としていることもあってか)大変魅力的なアイデアに聞こえました。
本年度第一回目の学会でも,頭にブスっとアンテナを立てることができたのではないかなと思います。
博士課程前期2年 袴田 綾斗
全数教,お疲れ様でした。特に学会のための準備・運営は大変だったことだと思います。私は何もお手伝いができなかったので,本当におんぶに抱っこでした。すみませんでした。
さて,私は今回2度目の全数教での発表をさせていただきました。勤務校で実施してきたアクション・リサーチの発表が中心となりましたが,発表が終わった後は何と言うのでしょうか,すさまじい脱力感におわれました。正直,こんな感触があったのは本当に久しぶりです。まだまだ反省が十分にできていませんが,今後も継続して研究を続けていき,少しでも生徒にとって理解が深まるような授業を展開できることと,自分が学んだことを周りの人にも伝えていければ良いなと感じています。
本当にありがとうございました。
博士課程前期2年 久冨 洋一郎
全国数学教育学会第38回研究発表会に参加しました。発表を行うのは2回目となりました。
しかし、今の私に慣れという言葉は存在せず、発表直前までバクバク緊張していました。
発表が初日の1番だったので、広島大学の第一陣として絶対に失敗することは出来ない、という心持ちも少しあったことも緊張の一因だったと思います。発表自体は沢山の方に足を運んで頂き、質疑応答の方もよい議論か否かは別にして途絶えることが無かったことは前回の発表からの進歩でした。しかし、質問に対して的確な応答をすることが出来なかったことは反省点です。発表の後や懇親会等で色んな方からアドバイスを頂けたので、今回の発表で露わになった課題をしっかりと研究をして埋めていきたいと思います。
「教育は社会・文化・歴史に大きく影響されており、そこが抜けていた。」
これが今回の発表の大きな反省点です。まだまだ課題の解決へ向けて先は長いですが、出来る限り頑張りたいと思います。
博士課程前期2年 福田博人
新入生自己紹介
平成25年度に新しく入学した博士課程前期メンバーの自己紹介です。
はじめまして。
広島大学教育研究科(教職高度化プログラム)の生田直子(いくた なおこ)です。
現職教員大学院派遣研修の機会をいただき、こちらでお世話になることになりました。
勤務校は廿日市市立佐伯中学校です。数学の授業のとき、「考えることが楽しい」って顔した生徒をひとりでも増やせないものかと、四苦八苦してきました。
自分もこれから、「難しいなあ」と苦戦することが多々あると思いますが、考えることから逃げないで、ここで勉強できることに感謝しながら毎日を過ごしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
博士課程前期1年 生田 直子
こんにちは。広島大学教育学研究科に進学しました、笠井俊孝(かさい としたか)です。
学部生時代は、グラフ理論の中でも「グラフを閉曲面へ埋め込む」ことについて学習してきました。
大学院では、いわゆる位相幾何学的グラフ理論について研究していきたいと考えています。
また、グラフ理論の教材化や、数学の内容だけではなく、数学教育学や心理学といった方面も意欲的に学習していきたいと思います。
時間は限られていますが、将来自信を持って教壇に立てるよう日々精進して研究していきますので、どうぞよろしくお願いします。
博士課程前期1年 笠井 俊孝
こんにちは。広島大学教育学研究科に進学しました、後藤佳太(ごとう けいた)です。
学部時代は、数学教育学を専門に勉強し,主に「推論」というテーマで考察してきました。
大学院でも、数学教育学を学び,知識を深めていきたいと思っています。
これからの2年間は,数学に関わらず様々な文献を読む、講演をきくなどして自分にない知識を多く吸収するために貪欲になろうと思います。また、野球やスノボー,釣りなどのアウトドアが好きなので,そういった活動も両立していきたいです。
自分が将来堂々と教壇に立てるように,健康で実りある2年間にしたいです。よろしくお願いします。
博士課程前期1年 後藤 佳太
こんにちは!広島大学教育学部数理系コースから進学してきました曽我毬那(そが まりな)です。
学部生のときはルベーグ積分について勉強していました。大学院では偏微分方程式について研究していこうと考えています。
中学校で教科としての数学を好きになり、高校で数学を教えることに興味を持ち、大学で学問としての数学を好きになり、大学院では数学に対してまた新たな気持ちが芽生えるのではないかとワクワクしています。
また、単に学問としての数学だけでなく、教育学についても学び、将来教師になったときに生徒達へ還元できるよう吸収したいと思っています。
どんなに忙しくても大変でも自分が数学を学べる恵まれた環境にいるということを忘れることなく、勉強と研究に励んでいきたいと思います。二年間がんばります!
博士課程前期1年 曽我 毬那
こんにちは。辻本亜希(つじもと あき)と申します。
学部生から岩崎先生の下で、勉強をさせて頂きました。
大学院では中学校と高等学校の接続について、卒業論文に引き続き、数学的活動に焦点化して、見ていければと思っております。
自分の知識不足を既に痛感していますが、“勉強”を“させてもらった”4年間とは違い、“研究”を“行う”2年間にできるよう、目的と方法を明確にし、真摯に取り組みたいです。
至らない点も多いかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。
博士課程前期1年 辻本 亜希
みなさん,はじめまして。広島大学大学院教育学研究科の平山成樹(ひらやま なるき)と申します。広島県教育委員会の大学院派遣研修で教職高度化プログラムに入りました。教師となり15年目のこの時期に,これまでの実践と理論をつなげる,さらに成長できる貴重な機会をいただけたことをとてもうれしく思います。今しかできないこと,自分にしかできないことをとことんやろうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
博士課程前期1年 平山 成樹
こんにちは。広島大学教育学研究科に進学しました、堀光則(ほり みつのり)です。
学部時代は、ゼミで群論を勉強し、組み紐群とその部分群について卒論を書きました。
大学院では、結び目理論を学んでいくつもりです。
これからの2年間は、数学と数学教育学についての見識を深めていきたいです。
思いきり学問に挑戦できるこの2年間を大切にして、自身の未来の土台としていきたいと思っています。よろしくお願いします。
博士課程前期1年 堀 光則
こんにちは。広島大学教育学研究科に進学しました、的場大佑(まとば だいすけ)です。学部時代は、数学教育学を専門に勉強し,主に「評価」というテーマで考察してきました。
大学院でも、数学教育学を学び,知識を深めていきたいと思っています。
これからの2年間は,数学に関わらず様々な文献を読む、講演をきくなどして自分にない知識を多く吸収するために貪欲になろうと思います。
また、野球やスノボー,フットサルなどのアウトドアが好きなので,そういった活動も両立していきたいです。
自分が将来堂々と教壇に立てるように,健康で実りある2年間にしたいです。よろしくお願いします。
博士課程前期1年 的場 大佑
大学院教育学研究科M1生の森山健(もりやま けん)と申します。
数学教員を志し、理学部数学科で4年間勉強していましたが、教育実習や教職関係の授業を受講する過程で、教員を目指すにあたり、数学教育学について考えてみたいと思い、教育学研究科に進学しました。
学部時代は、現象数理学研究室の西森拓先生、粟津暁紀先生のもと、ヒトデやウニといった棘皮動物や、桜やオクラといった植物にみられる五放射相称形と呼ばれる形状の形成機構について、反応拡散系というモデルを用いた考察を行いました。そのような経緯もあって、数学を他分野に応用することの面白さを感じ、大学院では、数学的活動について研究をしたいと考えています。
知識の乏しい未熟者で、現に入学早々、英語論文の翻訳に悪戦苦闘していますが、この短い2年間、少しでも多くの知識と経験を身につけることができるよう、多少の無茶は覚悟の上で全力で研究に取り組みます。どうぞよろしくお願いします。
博士課程前期1年 森山 健
春の勉強会
平成24年度末から平成25年度のはじめにかけて、数学教育に関する勉強会を開催しました。
勉強会には数学教育学講座から(一部の)院生が参加し、海外の数学教育に関係する以下の文献を読み進めていきました。
Vida Manfreda Kolar; Tatjana Hodnik Cadez. (2012). Analysis of factors influencing the understanding of the concept of infinity. Educational Studies in Mathematics, 80(3), 389-412. リンク
Elisabetta Robotti. (2012). Natural language as a tool for analyzing the proving process: the case of plane geometry proof. Educational Studies in Mathematics, 80(3), 433-450. リンク
A VISION FOR SCHOOL MATHEMATICS. リンク
(これは南アフリカ共和国の団体である「Malati」が所信表明としてウェブ上に公開しているものです)