平成27年(2015年度)
全国数学教育学会 第43回研究発表会(1月30日・31日)
第43回全国数学教育学会 第43回研究発表会の感想です。
今回の全数教では,「中等教育における確率概念の形成‐統計的確率と数学的確率の相互の関連に着目して‐」という題目で,初めての口頭発表をさせていただきました。
発表では,副題にある「統計的確率と数学的確率の相互の関連」とは何かということについてもっと明確にしていく必要があるとご指摘いただきました。
また,この場をお借りして本発表までに様々な助言をしてくださった先生方,並びに私の発表をお聞き下さった先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。
博士課程前期1年 石橋 一昴
今回の全国数学教育学会では,発表はしませんでした.その代わりに,他の人の発表を多く聞くことができ,研究方法や結論の導出過程など,僕の研究にとっても参考になる点を学び取ることができました。
次回の学会では,今回発表できなかった分もぶつけることができるよう,これから,地に足の着いた研究を続けたいと思います。
博士課程前期1年 武岡 翔平
今回の全国数学教育学会では初の口頭発表を行いました。とにかく発表することで精一杯で思うような発表ができなかったというのが今回の正直な感想です。情意という研究領域に踏み込もうとして、研究領域ありきで研究を進めようとしたことがうまくいかなかった要因のように思います。自分の研究課題がいかに漠然としているかということが身に染みた学会でした。次の全国数学教育学会に向けてこの春休みは自分の研究課題を明確にしていくことが当面の目標です。残された博士課程前期の期間を有意義なものにするためにも、この春休みを有効に使って研究を進めていきます。
博士課程前期1年 田原 慶了
今回,自身の研究を発表する機会を与えて下さった,指導教官の先生方をはじめ,多くの人に感謝申し上あげます。1年前は発表される方の研究内容を理解するだけで精一杯でしたが,発表や質問ができたことに自分自身の成長の一端が垣間見れたのではないかと思います。次の1年に向けて更なる向上を目指します。
博士課程前期1年 増永 雄大
今回初めて学会で発表をさせていただきました。
1年間の研究成果の発表となるはずでしたが,これまで成果というよりは,来年に向けて課題が山積みであることか分かった学会でした。
いろいろな先生方からいただいた鋭い指摘は,来年度へ向けての研究へのモチベーションになりました。
来年度は,現場で働きながら研究を進めていくこととなりますが,研究が研究にとどまらず,実証できるように努力を続けていこうと思います。
博士過程前期1年 吉田 裕志
院生として最後になる数学教育学会の研究発表会に参加しました。
数学教育における価値観について研究をしてきており、今まで立てた仮説の検証の一つとしてアンケート調査を行った結果とその考察を主な内容として発表をさせていただきました。
今回の発表に関連して読んでおくべき論文や調査に用いた文章と調査目的との整合性や妥当性の検討方法など、様々なご指導をいただき、本当によい経験になりました。
ご指導くださった先生方、院生のみなさま、この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。ありがとうございます。
来年から、目の前の生徒が求めている数学科の授業のあり方や、その生徒の将来のためになる数学科授業のあり方について考えながら、教員として精進していきたいと思います。
博士課程前期2年 入江 讃良
今回の発表ではラカンの3界論に基づいて数学を見直すことで、象徴界の存在としての数学の学習への参加の中でなぜ子供の社会背景が関与してしまうかに関しての哲学的考察に関して発表しました。今までの発表とは研究手法を変えて資料の執筆等させて頂きましたが、自分の中では一番楽しく発表できたと感じています。質疑応答でも建設的な意見を頂くことができました。
また、タイムキーパーの際に国際協力関係の発表を多く見させていただきました。さまざまな研究手法があり、自分の研究に落とし込むとどのようになるのかなど考えながら伺っていました。それぞれの手法の長所・短所をもう一度確認し、どのような手法が研究目的に適しているか今一度考えなおそうと思いました。今後どのような進路をたどろうとこのような場での発表経験などを活かしていきたいと思います。
博士課程前期2年 岡川 健太
今回は「高等学校数学科における数学を構成・創造するための例の活用に関する研究―例を用いる活動を意図した授業構成モデルの実証的検討―」という題目で発表させていただきました。この2年間,授業構成の原理およびそのモデルを構築することを目的として研究を進め,その集大成である内容でした。しかし,発表に関しては反省することばかりでした。
主な反省点として,次の2点が挙げられます。1点目は,発表によって相手に納得してもらえるような発表,スライドとなっていなかったこと。2点目は,質疑に対して的を得た内容を応えることができなかったことです。1点目については,自分はわかっているため,説明不足になっていたところがあります。話の流れを考え,内容を洗練させてどこまで不必要な部分を省き,必要な部分だけ抜き出すことができるのかを考え抜いて発表内容およびスライドを作成すべきでした。2点目は,質疑されることによっていろいろな意見をいただけると頭ではわかっているのですが,質問されると緊張して質問に対する的を得た説明がうまくできませんでした。落ち着いて対応していくこと,そして,相手の意見を鵜呑みにしないで自分の考えを伝えることも私の今後の課題であると感じました。今後,発表の際は,これらの点を意識していきたいと考えています。
発表にあたっては,先生や先輩方,院生の方々から多くのご支援をいただきました。この場をおかりしてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
博士課程前期2年 河村 真由美
第43回全国数学教育研究発表会において,「生徒の主体的な学びを促す高等学校数学科授業における亜教授学的状況のデザイン―数学B「数列」の授業―」という題目で発表させて頂きました。これまでの研究の中で,授業における教師の役割について検討すること,亜教授学的状況実現のための条件についてさらに明らかにしていくにあたり,別の単元においても考察を行うことが課題でした。今回はこれらの課題を踏まえ,高等学校数学B「数列」の授業について授業実践とその分析を行った結果を発表しました。発表や質疑で頂いた意見を通して振り返ってみると,亜教授学的状況実現に向けた授業の改善案の提案はできたものの,授業における教師の役割についてはまだまだ検討し直す必要がありそうです。
今回が2年間の院生生活最後の発表となったわけですが,これで研究を終えるというわけではなく,今後も折を見ながら,現場で実際に授業を行う中で経験的に導かれたことや直観的に感じたことが理論の視点からどのように捉えられるのかを問うていきたいと思います。
博士課程前期2年 西 真貴子
今回は「L.Radfordの対象化理論に基づく生徒の数学的知識の主観化に関する研究―水準の妥当性の検討と実践への提言」という題目で発表させていただきました。6月の全数教大会で提案した主観化の水準の妥当性を生徒の実態調査を基に検討し、それによって得られた知見から水準の移行を促すための指導原理を提案させていただきました。実際の発表は、水準が余弦定理という特殊な知識を事例を検討することによって導かれていることから、本当に一般的な数学的知識を対象にした枠組みになっているのかには疑問点が残りました。また、水準の移行の様相を明確化することができなかったため、指導原理を精緻化することができなかったことが課題として挙げられました。
大学院生としての学会発表は最後となりましたが、この2年間で培った研究者としての基礎を基に実践を重ねていくことで研究の深化を図りたいと考えています。
博士課程前期2年 橋口 幸貴
今回は「中学校数学科における証明を読むことに関する研究―証明を比較する活動に焦点をあてて―」という題目で発表させていただきました。比較する活動には、私が大学院の2年間で研究対象としてきた「読む」という行為が含まれており、2年間のまとめとして指導方法を提案するのに有効ではないかと考えました。発表を終えた今、ご質問・ご意見を頂く中で中身が少し薄いものになってしまったのではないかと反省をしています。
明示的には指導されておらず、しかも、観察しにくいという「証明の読み」を研究対象とすることはとても難しかったですが、研究に取り組んだ日々は忘れられないものですし、少なからず自分の糧になったと思います。もちろん、これから始まる教師生活の中でもこのテーマとは向き合っていくつもりです。頑張ります。
博士課程前期2年 原 清澄
M2最期の学会は「変化の割合を軸とした一次関数の授業構成」という題目で発表させて頂きました。一次関数の本質である変化の割合に着目しながら理解方法と思考方法(ざっくり言えば内容知と方法知)を同定し,それを生徒の知識として内面化させるための授業構成を考えるというものでした。
修士論文の内容と直接関係はしないのですが,どうしても一度考察してみたい内容だったのでこの題目で発表させて頂きました。質疑の中で変化の割合を軸として小中高の関数指導を考えるとどうなるのか,そもそも変化の割合を軸とするとはどういうことか,変化の割合という知識が生徒から表出するための状況設定の妥当性等,たくさんのご指摘を頂きました。これらの指摘を踏まえて,更にこの研究を発展させていかねばなりません。また,今回は一次関数で発表させて頂きましたが,その他の単元においてもその単元を貫く本質が存在するわけで,そういった知識を授業構成にどう位置付けるかは教師として向き合わなければならない問題だと思います。今後現場においても,このテーマについて考察をしていければと思っています。
これで院生としての生活は終わりますが,これまでたくさんの方々にお世話になりました。この場を借りてお礼を言わせて頂ければと思います。本当にありがとうございました。
博士課程前期2年 山田 大希
第48回日本数学教育学会秋期研究大会(11月7日・8日)
第48回日本数学教育学会秋期研究大会の感想です。
今回の日本数学教育学会長野大会では,ポスター発表を行いました。
初めての学会発表は緊張しましたが,様々な先生方に私の課題意識を聞いていただき,今後の研究に役立つアドバイスをたくさんいただくことができました。
私のポスター発表に来てくださった先生方,ありがとうございました。
またこの場をお借りして,本ポスター発表に際し,ご指導をいただいた先生方や先輩方に感謝申し上げます。ありがとうございました。
博士課程前期1年 石橋 一昴
日数教長野大会に参加してきました。今回は発表はできませんでしたが,M2の先輩方や同じM1の仲間が発表しているのを見ていると,やはり学会は発表してこそ楽しめるものだと感じました。今年も残り1ヶ月半となりましたが,来年の全数教では発表できるよう,地に足の着いた研究をしていきたいと思います。
博士課程前期1年 武岡 翔平
今回5回目の学会参加にして初めてポスターで発表させていただきました。発表内容は、授業におけるコミュニケーションの主体である子どもは教師とのコミュニケーションの中で何を感じ何を学んでいるのかということでした。発表の中で特に注目したのは教師と子どもがコミュニケーションを行うときに考えていることや感じていることにズレが生じたとき、この違いが子どもに与える影響に注目しました。これに対し、ズレは授業の方法や選択した教材によるのではないか、それならばわざわざコミュニケーションを研究の中心とする理由は何かというご指摘があり、コミュニケーション研究は一体何を対象にしているのか、今一度先行研究を見直しこれを明らかにする必要を感じました。
博士課程前期1年 田原 慶了
6月の鹿児島大会では,発表される方が使われる言葉の意味を十分に理解できず,自分の学識の薄さを実感しました。今回はそれに比べると少しは理解できるようになり,私にとっても今回の学会は充実したものとなりました。また,発表される方も大学院生が多く,自分と1回りも2回りも歳の離れた若い人たちが目の前で発表する姿を見て,自分も早く発表できるように,研究を形あるものにしていかなければならないと感じました。
博士課程前期1年 増永 雄大
大学院生として,7か月を過ごし,これまで全国数学教育学会や教科教育学会に続き3度目の学会に参加させていただきました。これまでの学会は,「頑張って自分の研究に近いものを探し聞いたが,よく分からない」というのが正直な感想でした。今回の学会は「聞きたい」という発表がいくつかあり,僅かながら自分の成長を感じることができた2日間でした。
これからも,研究を進め,一歩一歩進んでいければと思います。
博士過程前期1年 吉田 裕志
日本数学教育学会において、初めて口頭発表をさせていただきました。
引用している本の執筆者からご意見をいただけたり、興味を抱いているところが近い院生や学部生の方からも話ができ、発表ができてよかったと思いました。
今後、質問紙調査を行いたいと考えていることを発表の中で話したところ、丁度質問紙調査についての発表をする方がいらして、自分とは焦点をあてている部分が違えど、着目していなかった質問紙調査方法を提案されており、興味深かったです。
また、近年盛んになってきた価値研究の先行研究を分類し、さらにその背景にある考え方について着目しているご発表を聞くことができました。
そこで、今まで自分が考えていた研究内容がどこに位置づいていたのか客観的に観ることができる尺度を得られ、本当に参考になりました。
最後になりましたが、今回の発表でご意見・ご感想をくださった先生方、ありがとうございました。
博士課程前期2年 入江 讃良
今回はポスター発表という形で発表をさせて頂きました。自分の発表と他の方々の発表とを合わせて、研究の対象と方法論というものについて考えるいい機会となりました。様々な方の発表を見た際に質的研究なのか量的研究なのかわからない発表がいくつかありました。質と量の両方のいいところを用いているようで、このような研究方法もいいのかと勉強させていただきました。それに加え、私の研究の研究方法論は何になるのか、質でも量でもなくどのような研究として立場を示すべきなのか難しいということにあらためて気づかされました。海外の研究を参考にし自らの研究方法論を明確に記述することが、科学的研究として今後必要になってくるのではないかと感じました。今回感じた様々なもやもやを是非次回の全数教、または修士論文の中に活かしていこうと思います。
博士課程前期2年 岡川 健太
今回の学会では,「数学を構成・創造する例の活用に関する研究」という題目でポスター発表をさせて頂きました。
ポスターを作成するのは初めてで,どのように作成すればよいのかわかりませんでしたが,いろいろ教えて頂いたり,調べたり,作成していく過程で,「自分の伝えたいことを聞かれる相手の目線でわかりやすく伝える」ように作成することが大切であることがわかりました。
自分の考えていることをキーワードにしていく作業では自分の語彙力のなさを再認識させられました。
また,発表では相互にコミュニケーションがとれる距離で説明しているにもかかわらず,私が話すことが主となり,聞きにきていただいた方から十分な意見を引き出すことができませんでした。
話術も鍛えていかなければいけないと課題の多さを痛感しました。
博士課程前期2年 河村 真由美
今回の学会では,「高等学校数学科「不等式の表す領域」における亜教授学的状況のデザイン」という題目で口頭発表をさせて頂きました。「線形計画法の考えが生徒から自然に出てくるには,どのような状況を設定すべきか?」というリサーチ・クエスチョンに対し,「決定問題の形で線形計画法の考えが現れる状況を設定する」ということを一つ提案しました。質疑応答では,様々な視点から状況の設定についてのご提案を頂きました。実際の授業は時間との戦いで,限られた授業時間の中でどのように授業のねらいに迫っていくのかが実践上の今後の課題です。また,この課題を解決する過程では,授業で扱う知識についての教材研究が重要な位置を占めてくると思います。教材研究を理論に基づいてきちんとしていくことが,研究上の今後の課題です。
博士課程前期2年 西 真貴子
今回は学習者が知識を活用できるようになるためにという課題意識のもと、学校数学における数学的な対象の見えの変容に焦点を当てた分析を行い、その内容に関する口頭発表をさせていただきました。実際の、発表は論文や発表の構成の中で、知識の活用というものを強調することができず、私自身の主張が見えみくいものとなってしまいました。その中でも、私のやろうとしていることを読み取っていただき多くのご指導をいただくことができました。
今後、学会でいただいたご意見を参考としながら、修士論文の完成ならびに大学院生活最後の学会発表となる2月の大会へ向けて研究の内容を改善するのみならず、論文や発表の構成に関しても十分検討していきたいと思います。
博士課程前期2年 橋口 幸貴
今回は「中学校数学科における証明を読む学習の指導の設計に関する研究」という題目で口頭発表をさせて頂きました。指導の設計と銘を打ちながら、今回は指導の方針を出すのに留まってしまったというのが反省ですが、その指導の設計の具体化に向け、先生方からたくさんの貴重なご意見をいただきました。また、証明を読むことに目が向けられていないことや、証明を読むことの重要性に共感して頂くことができ、研究全体についてもアドバイスを頂くことができました。ありがとうございました。
今後の目標は、頂いたご意見を踏まえての修士論文完成ということになります。来年度、中学校の現場で指導を行っていく際の基盤になるようなものができればと思っております。
博士課程前期2年 原 清澄
今回は「G.Harelの知的欲求論に基づく数学的理解の広がりに関する研究ー中学校第2学年「平行四辺形」の授業を事例としてー」という題目で口頭発表をさせて頂きました。知的欲求が生じたと判断する基準や知的欲求相互の関わり等について先生方からたくさんのご指摘を受けました。分析の方法や考察の視点について再考しなければなりません。これらのご指摘を踏まえた上で、これからは修士論文の完成を目指していくこととなります。院生生活に後悔の無いよう残りの半年を過ごしていきたいと思います。
博士課程前期2年 山田 大希
全国数学教育学会 第42回研究発表会(6月13日・14日)
全国数学教育学会 第42回研究発表会の感想です。
今回初めて,学会に参加させていただきました。
今回は発表を聞くのみだったのですが,正直,詳しいことはよくわからず,ただただ圧倒されるのみでした。しかし,様々な発表を聞いたり,様々な先生方とお話しさせていただくことで,次回はあの場で発表ができるよう,研究を進めていきたいと思いました。
博士課程前期1年 石橋 一昴
初めて学会というものに参加してきました。
それまで,学会というものがいったいどういうものなのか想像もつきませんでしたが,自分の興味のある発表を自由に聞けたり,先生方や他の院生との懇親会などの催しもあり,学会を楽しむこともできました。
しかし,数学教育学研究の成果が教育現場であまり活かされていないのではないかと感じるようになり,それなのになぜ研究することが必要なのかわからなくなりました。
これについても少しずつ考えていきたいと思います。
私の場合,知識不足で,研究をしているというよりまだまだ勉強段階なのですが,良い意味でその分野の“オタク”になれるよう研究に励んでいきます。
博士課程前期1年 武岡 翔平
第42回全国数学教育学会に参加させていただきました。大学院生活が始まって約2か月の間数学的コミュニケーションに関わることを手当たり次第に勉強して今回の学会に参加しましたが、私が深めていきたいと考えられるテーマをまだ絞り切れずにいました。そのため、今回の学会参加を通じて少しでもヒントになりそうなことをと思っていましたが、そもそも研究の土台に乗る前の知識のレベルで足りていないことを痛感させられました。すべきことの多さを再確認するばかりになってしまいましたが、私も早く学会の場で発表できるように精進します。
博士課程前期1年 田原 慶了
今回の学会に参加し,自分自身が今の数学教育にどのような形で寄与できるかを,改めて問い直す機会を持つことができました。教師現場に先生,発表者が研究された内容が還元できるよう,自分自身の知見の幅を広げ,少しでもこの国の教育に貢献できるよう頑張ります。
博士課程前期1年 増永 雄大
大学院に入学し2か月が立ち,初めて学会に参加させていただきました。いろいろな方から初めての学会は分からないということを聞いておりましたが,やはりその通りでした。吸収できるものは最大限吸収しようと意気込んでおりましたが・・・やはり難しく,数学教育学の奥深さを経験した2日間でした。
学会の資料や発表が理解できる自分の姿を目指してこれからも研究を進めていきたいと思います。
博士過程前期1年 吉田 裕志
今回の研究発表会で、2回目の口頭発表となりました。
前回の内容とは異なり、教師の価値観に焦点を当てた内容としました。
非常勤講師を始め、日々教科指導の難しさを感じながらも、生徒に数学を学ぶ価値を見出してもらえるような指導を行っていきたいと強く感じるようになったこともその要因のひとつです。
今回の発表では、教師の価値観の中でも、指導観、とりわけその中でも生徒にどのような理解を求めるかといった点と教師がどのような指向を持っているかの2点に焦点を当てて考察を行いました。
質疑応答の時間にたくさんの先生からご意見やご指摘をいただき、ありがとうございます。
上記以外の点として「学びあい」に着目してみてはといったご意見や関連論文の紹介など、これからの研究に影響するとても貴重な意見をいただくことができ、発表をさせていただけてよかったと思いました。
まだまだ勉強不足な点等、これからも研究に努めていきたいと思います。
博士課程前期2年 入江 讃良
鹿児島大学にて全国数学教育学会研究発表会で発表させていただきました。自身としては2回目の発表でしたが、初めは緊張してしまいましたが発表の途中から楽しくなり、後半は生き生きと発表できていたと思います。そのあたりも少しずつですが数学教育研究へと参加できるようになってきたと実感できました。
肝心の発表の中身に関してですが、様々な先生方から貴重なご意見をいただくことができました。個人としてはこれまで散々悩み回り道をしてきたので、ようやく美づからの進むべき道が定まってきたと実感できました。
-EQUITYの定義に関して
-制度的な側面を見る際の注意
-数学自体の価値
など今後見ていかなければならないものが多々あります。
今後は今回の発表で頂いたご意見を参考としてより自らの研究に没頭していきたいです。
博士課程前期2年 岡川 健太
全数教鹿児島大会では,2回目の発表をさせていただきました。
今回の発表内容は,例について定義し,例の分類を行い,それらを基に活動の段階の提案でした。
前回の発表や資料・スライド作成の反省点を意識して,資料・スライドの作成,発表を行うことができました。
しかし,資料については,まだ,考えが足りないところ,発表につながりが見えにくいなどの課題点もあります。
また,発表では,いろいろな先生方から,なぜ,例の分類をするのか,この研究によりよい例・悪い例を見出すことができるのかなどの貴重なご意見をいただきました。
頂いたご意見を参考にしながら,今後の研究活動に励んでいきたいと考えております。
発表にあたっては,いろいろな方からご支援していただきました。
ありがとうございました。厚く感謝申し上げます。
博士課程前期2年 河村 真由美
第42回全国数学教育研究発表会において,「高等学校数学科における生徒が主体的に学びを深める授業に関する研究 (Ⅱ) -教授学的状況理論に基づく「不等式の表す領域」の授業設計-」という題目で発表させて頂きました。発表内容は,教授学的状況理論 (TDS) に基づき,生徒が主体的に学びを深める授業が満たすべき要件を導出し,導出した要件に基づいて「不等式の表す領域」の授業設計を行うというものでした。発表や質疑で頂いた意見を通して振り返ってみると,授業設計において経験的に導いたことと TDS から導かれたこととの区別が曖昧であったことが反省点です。だからといって経験的に導いたことを排除するのではなく,経験的に導かれたことが理論 (TDS) の視点からどのように捉えられ,説明できるのかを考えることが重要であるということに今回の学会を通して気づくことができました。
博士課程前期2年 西 真貴子
全数教鹿児島大会での発表は,私自身2度目の口頭発表でした。
今回の発表の主な主張は,文化歴史的立場から主観化の水準を提案することでした。
多くの先生方からご指導をいただいたことで,今後の課題をより明白にすることができ,修士論文へ向けて気持ちを高めることができました。
今後の主な課題としては,
・知識(余弦定理)の最初の導入の場面をより詳しく見ること
・よりRadfordの理論に基づいた視点から,考察を行うこと
の2点が挙げられました。
大学院での研究生活も残りわずかとなってきましたので,次回の学会発表に向けて研究に一層取り組んでいきたいと思っております。
博士課程前期2年 橋口 幸貴
全数教鹿児島大会での発表は自身2度目の口頭発表となりました。
今回は観察困難な証明の読みを捉えるための理論的枠組みを構築し、そして、それを用いて教科書を分析を行いました。
私の発表に際しまして、たくさんの先生方からご助言・激励を頂きました。ありがとうございました。
そして、次のようなことが今後の課題となりました。
・そもそもどのような学習場面を想定し、研究を進めていくか。
・目的・対象・方略の中の特に「方略」についての精緻化を図ること
修士論文完成に向けて、夏から秋にかけてより研究を充実させていきたいと思っております。
博士課程前期2年 原 清澄
2月に引き続き2度目の学会です。「中学校数学における理解を深めるための知的欲求に研究—学習欲求モデルを基にした「1次関数」の授業設計—」という題目で発表させて頂きました。理解を深めるための授業構成に用いられる2軸過程モデルの問題点をHarelの知的欲求論で補完した学習欲求モデルを作り,その具体として1次関数の授業設計を行う,という内容です。
この学会を通して理解のために知的欲求が何故必要なのか,そしてそれがもし必要ならばその知的欲求が生徒の各学習段階においていかに関与するか等考察せねばならないことが多々あることを再認識させられました。
大学院生としての生活はそう多くは残されてはいませんが,皆様から頂いた意見を基に研究の成果が出せるよう取り組んでいきたいと思います。
博士課程前期2年 山田 大希
新入生自己紹介
平成27年度に新しく入学した博士課程前期メンバーの自己紹介です。
はじめまして。広島大学総合科学部から進学してきました石橋一昴(いしばし いっぽ)といいます。
卒業研究では、微分方程式で表された感染症モデルの差分化とそのシミュレーションを行いました。
大学院では、生徒の「つまずき」に着目した研究を行いたいと考えています。
2年間という限られた時間ですが、数学教育に関する知識を深めていきたいと考えています。
また、学部生時代から所属している柔道部でも、自分を磨いていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
博士課程前期1年 石橋 一昴
はじめまして。高知大学教育学部から広島大学教育学研究科に進学しました、澤田篤志(さわだあつし)といいます。
学部時代は「抽象的測度空間におけるルベーグ積分とその性質について」という題目で卒業論文を書き上げました。
大学院では、偏微分方程式について研究したいと考えています。
外部からということもあり、環境の違い等で苦労することが多々あろうかと思いますが、
二年間身を削る思いで努力をしていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。
博士課程前期1年 澤田 篤志
はじめまして。関西学院大学理工学部数理科学科より進学してきました,武岡翔平(たけおか しょうへい)といいます。
学部時代には,自分の好きな数学を思う存分に勉強でき,その中でも特に興味を持った,Lotka-Volterra捕食者・被食者系の共存平衡解の分岐と安定性について卒業論文を書きました。
しかし,数学教育学について深く学ぶ機会に恵まれなかったことから,「目標とする数学科教員になるためには,数学教育学について無知ではいけない」と思い,広島大学大学院への進学を決意しました。
数学教育学に関しても,研究者としても全くの初心者ですが,不断の努力が自分を大きく成長させてくれると信じて,研究に励んでいきたいです。そして,教壇に立てるときが来たら,努力を続けることの大切さも伝えることができればと思っています。
周りの方への感謝の気持ちを忘れず,日々,研鑽を積んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
博士課程前期1年 武岡 翔平
はじめまして。田原慶了(たはらよしのり)と申します。
広島大学付属東雲小学校、修道中・高等学校、広島大学教育学部数理系コースを経て
2015年度新M1生として晴れて入学することができました。
私が大学院に進学した理由は、学部生時代からずっと抱き続けている疑問「なぜ数学を学ぶのか」という問いに対して、何らかの答えを見つけたいと考えたからです。
生徒がこの疑問を投げかけてくれた時は、その生徒が数学を学ぶことへの動機を高める好機であるとともに、動機を失わせてしまう危機でもあります。生徒の数学を学ぶ動機を高めるためにも、「生徒の視点から見た」数学の価値というもの整理することが大切であるように感じています。そして、生徒がそうした価値を感得できるような実践を研究していきたいとぼんやり考えています。
これから研究をしていく中で、2年間指導教員の影山先生をはじめたくさんの方々にお世話になると思いますが、ご指導よろしくお願いいたします。
博士課程前期1年 田原 慶了
現職教員派遣研修で来させて頂いています広島県世羅高等学校の増永雄大です。
大学院では,教職高度化プログラムでグループ活動が及ぼす効果について研究したいと思っています。
教員12年目となり,現場での経験もある程度積み重ねてきました。
ここで改めて理論を学び,これまで以上により良い学習の機会を勤務校の生徒に還元できるように頑張りたいです。
どうぞよろしくお願い致します。
博士課程前期1年 増永 雄大
はじめまして。吉田裕志(よしだ ひろし)です。今年度,広島県教育委員会の大学院派遣研修の機会をいただき教職高度化プログラムで勉強させていただくことになりました。
勤務校は,広島県立日彰館高等学校です。理論と実践をつなげ,現場に戻ったときに「数学は面白い!」と生徒が言う授業ができるようになりたいと思っています。この機会を頂いたことに感謝し,とことん研究をしたいと思っています。よろしくお願いします
博士過程前期1年 吉田 裕志