平成30年度(2018年度)

全国数学教育学会@広島大学

全国数学教育学会に参加された方々の感想です。

 今回は修士時代最後の全数教でした(4回目の参加)。発表自体は初日の一番はじめということで、あれよあれよという間に発表も終わってしまい、今回の全数教はどちらかといえば運営の方に時間を費やしたかなという印象です。そして、今回は新規の会員が多いように感じ、数学教育研究の盛り上がりを参加人数や発表件数から感じ取ることができました。皆さんはどのように感じられたでしょうか?参加されたみなさんにとって充実した学会となっていれば幸いです。
 発表では、15名程度の方にお越しいただき、質疑の際にも貴重なご意見をいただくことができました。とはいえ、多くの情報を伝えようとしすぎた余り、プレゼンとしては満足のいくものとはなりませんでした。どんなに内容を充実させようともそれが伝わらなければ意味はないので、今一度研究発表の在り方を見つめ直す機会となりました。また、自分の能力不足・努力不足の関係で、他の学会に投稿予定の論文との兼ね合いが難しく、なかなか新規性のある主張ができなかったことを反省しております。とはいえ、言い訳しても仕方ないわけですから、前を向いて研究に励んでいければと思います。

博士課程前期2年 石川 雅章

今回の全数教が、私の院生最後の学会となりました。まだまだ学ぶことが多いことを実感するとともに、今後の活力を与えていただけた学会となりました。自分の研究領域である証明は、長い歴史のある領域であると共に、数学教育学において核心となる領域であると感じています。私の研究はまだ途中段階での修了となってしまいましたが、今後も研究を続け、自分の納得のいくものにしていきたいと思っています。
これまで様々な機会にお声かけ頂いた方々に、改めてお礼を申し上げます。今後は一教員として、理論と実践との橋渡しの役目を果たしたいと思います。これまで本当にありがとうございました。

博士課程前期2年 合田 泰智

今回の全数教の口頭発表もいろんな方々に発表を聴いていただけました。発表後の質疑応答では、自分の考えていなかった視点からの指摘をいただきました。今後の課題として参考にさせていただきたいと思います。
また、その後の懇親会等の時間でははじめましての方やこれまでお世話になった方との他愛のない話や研究の話をして楽しい時間を過ごせました。この2日間で得たものを糧として今後も精進していきたいと改めて感じることができた充実した時間を過ごすことができました。

博士課程前期2年 五島 秀明

今年の2月9日、10日に広島大学で行われた全国数学教育学会に参加しました。広島大学の院生としては最後の参加となりました。この頃の西条は毎年恒例のように寒くはありましたが、体調を崩すことなく発表日に臨むことができました。1日目は自分の発表があり、前回の発表よりも前を向いて堂々と話をすることができたのではないかと思う一方、質疑応答では座長の先生にフォローしていただいたことなどまだまだだと思うところもありました。発表後、主に2日目は会場設営や受付、会場での計測係など、運営に回り尽力できたと思います。研究者として研究し発表をすること、行事が行われる際に裏方として働くことの両方を忘れずに、この春からも頑張っていきたいと思います。

博士課程前期2年 松本 成葉

今回の全数教では,「数学的モデル化における仮定の設定に対する教師の支援」というタイトルで発表させていただきました。私にとって今回の発表が院生最後の発表となりました。口頭発表では,実際にモデル化の授業を行ったことのある先生方からの意見をいただくことができました。私の発表に足を運んでくださり,そしてご指導いただき本当にありがとうございました。
来年度から教員として働くことになりますが,研究したきたことを生かし頑張りたいと思います。

博士課程前期2年 水元 千秋

「数学教育における生徒の数学観に関する研究―生涯学習論における学びに対する影響の検討―」という題目で発表させていただきました。質疑応答では、考察が至らなかった点や自分では思いつかなかった発想などこれからの研究につながるいくつものご意見やご指導をいただきました。自分の発表について反省することも多いですが、何よりも昨年の秋の日数教のポスター発表でご指導いただいた先生にもご意見いただいたり、懇親会でお話しした他の大学の院生の方や先生が見にきて下さったりと、人と人のつながりを感じた学会発表となりました。また、この2月の全数教は初めてではなく、学部4年の時に見に来たことがあり、「あれから一年か」と月日の過ぎるはやさをひしひしと感じました。前回のポスター発表での悔いはいくつかはらせたものの、「捉えにくい数学観をどう捉えるか」という問いは依然として残っています。次の学会ではこの問いに答えらえるよう邁進して参ります。

博士課程前期1年 迫田 彩

前回に引き続き,全数教が広島大学で行われたこともあり,二日間とも運営でバタバタとしていました。その場対応になってしまうことも多く,準備の行き届いていない点があったようにも思います。
また,今回の学会で,初めて口頭発表を行うことができました。発表に足を運んでくださった方,ありがとうございました。15分間という短い時間の中で自分の発表をしっかりと行うことの難しさを痛感しました。質疑応答の際には,座長の先生にご質問やご意見をいただき,自分自身の理解不足である点が見えたとともに,今後の研究の糧とも言える助言を数多くいただきました。感謝申し上げます。
今月末の論文投稿,さらには今後の研究の進展に向けて多くの意見を取り入れつつ、自分の主張をさらに明確にすることができればと思います。

博士課程前期1年 松尾 勇希

日本科学教育学会@日本体育大学

日本科学教育学会に参加された方々の感想です。

 昨年度に引き続き、二度目の参加となりました。本会のよいところは、同世代の研究者が多い分、雰囲気的に交流しやすい点にあるかと思います。また、その関係で論文執筆に関するワークショップも自分の意見をいいやすい雰囲気が出来上がっています。そして何より、同じ悩みを抱えている人が多いので、問題点の共有がしやすく、改善に向けての議論が自然と巻き起こることも良い点です。
 個人的には、研究コミュニティーを広げることができました。さらに、理科専門の方が本研究に興味を示してくださり、自身の研究の意義を再認識させていただきました。普段は数学教育者だけの学会に参加することが多いため、他分野の方の素朴な意見は新鮮であると同時に、時に本質的であり、盲点を指摘してくださいます。その意味でも、科学教育学会の位置づけは大切にしていきたいです。(今回ご当地グルメを楽しむ余裕がなかったので、次回こそは堪能します!)

博士課程前期2年 石川 雅章

 日本体育大学と言えば集団行動,そんなイメージを持って訪れた今回の日本科学教育学会の若手研究会。そもそも若手にカウントされない私が参加するのも変なのだろうが,今回も発表させていただいた。ポスターマッドネスでは,かなりパンチを聞かせた体形のビフォーアフターを元に,体系的理解についての紹介をした。ちょっとやり過ぎたのかも...と反省はしている。
 ポスター発表では,多くの人が聞きに来て質問してくださり,自己の研究について不足部分や課題などが明確になった。いつもながら発表の醍醐味はこれだなぁと感じる時間だった。他の発表についても,様々なところで質問させていただき,自分自身の研究とリンクする部分を少しずつでも持ち帰ることができたように思う。
懇親会では,現場の先生たちがたくさんいることに驚いた。自分だけではないという同志を全国各地に得た気がして,嬉しかった。他学科の先生方とも一緒に過ごす時間の中で,研究としての在り方や向かう方向などの示唆を得ることができた。密度の濃い1日であったと感じる。若手じゃないけどまた参加して発表できるように,論文投稿なども頑張っていきたい。

博士課程前期2年 中村 剛

 12月8日に日本体育大学で開催された日本数学教育学会若手研究大会に参加させていただきました.今回は発表することはできませんでしたが,ワークショップに参加させていただき,査読者の観点から論文を客観的に見るという経験ができました.私のグループは理科教育に関する論文だったため,普段はあまり読まない他教科の論文に触れることができ,新たな視点を得ることができたように思います.今年のこの学会は昨年に比べると数学教育に関する発表が多かったとのことで,発表者への質問を通して交流を深めることができたように思います.来年のこの学会は,私の地元長崎での開催とのことだったので,なんとか発表ができるようにまた研究に尽力したいと思います.

博士課程前期1年 松尾 勇希

日本数学教育学会 秋期大会

日本数学教育学会 秋季大会に参加された方々の感想です。

 秋期大会への参加は5回目となりました。5回というと節目としてはきりが良い数字だなぁ。。。と思わず懐古してしまいます。初参加は学部2年次でしたから、当時と今とでは学会に対する向き合い方も違う(当時はほとんど飲み会メインでした。。。)はずで、当時の自分からすると前で発表する側に立つことになろうとは思いもしなかったことです。
 さて、修士で迎える最後の日数教だったわけですが、なんとか論文発表にこぎつけ「数学教育における否定利用」について書かせていただきました。昨年度も口頭発表をさせて頂きましたが、やはり論文発表の方が注目度は高いこともあり、足を運んでいただいた人数も桁違いで緊張しきりでした。年齢は関係ない世界ですから「院生だから、、、」と言い訳すべきではないのですが、他の論発に比べて内容的にもレベルが低く発表後にはかなり落ち込んでいました。これからは気持ちを切り替え研究活動に励んでまいります。
 他方、M1時代に発表した論文「『よい授業』に関する一考察 –TRU Mathと要件の顕在・潜在に着目して-」に対し、学会賞(大学院生研究奨励部門)を授与していただくことができました。その名のごとく「奨励賞」ですから、これからの取組が大切ということでこれを糧に研究を続けていきます。ご指導いただいたすべての方々に感謝の意を表して結びとさせて頂きます。ありがとうございました。

博士課程前期2年 石川 雅章

 今回の秋季大会でも、多くの勉強をすることができました。今回は幅広い研究領域から学ぼうと思い、今まで足を運んだことがなかった領域の発表も聞きに行きました。勉強不足で全てを理解できたわけではなかったですが、新しい刺激を受けると共に、来年から教員として数学を教える上での学びもありました。特に、私は今まで〇〇主義という言葉がつかみきれてなかったのですが、様々な方の発表を聞く中で少し理解のきっかけをいただけた気がします。
私自身としては、口頭発表として発表させていただきました。貴重なご意見を数多くいただき、とてもありがたかったです。証明領域の中の自分の研究の位置づけをもう一度はっきりさせ、今後の研究に活かしていきたいと思いました。
大学院での生活も最後が見えてきました。大学院の2年間でできたつながりに感謝するとともに、今後につながるような取組をしていきたいと思っています。

博士課程前期2年 合田 泰智

 今回の秋季大会では去年と違いポスター発表をみるという立場で1日目は参加しました。いろんな発表があり,迷ってしまうほどの発表の多さでした。発表を聞いていると面白い実践があったり,初めて聞く内容であったりと新たな発見がある充実した1時間を過ごすことができました。
2日目は,自分の口頭発表があり,聴きに来てくださった方々には改めて感謝を述べたいと思います,ありがとうございました。聴衆の皆さんのおかげで大変質疑が盛り上がり,「もう終わってしまうのか!?」と残念に思ってしまうほどあっという間の時間でした。質疑の時間でいただいた意見を参考に今後の研究をよりよいものにしていきたいと思います。また,今回の発表を通して見えた発表の内容,構成等の反省点も次に活かしていきたいと思います。

博士課程前期2年 五島 秀明

 岡山大学で行われた日数教秋期大会・・・当日早朝から車で参戦したため,正直着いた時から疲労を感じていた。しかも広い学内のどこに車を停めるか探しているうちに迷子になり,違う会合の案内をしている人に2回も道を教えてもらうという何とも不安な滑り出しであった。途中で知った顔を見かけてやっと安心して受付へ行くと,人気ラーメン店並みの行列に圧巻され,参加者の多さをあらためて感じた。
発表自体はもう何回も行っているが,論文発表は今回が初の事で,いつもより緊張したし,質疑の内容もまさにメスを入れるような鋭さで,修正していくにあたって大変参考になるものであった。特に,今回の発表で核となる記号論的思考という考えを用いた分析について,鋭い指摘をいただけた事は,今後の研究において大変参考になるものであり,ご意見下さった先生方や聴衆の皆様には大変感謝している。
夜の懇親会では,ご指導いただいた先生ともお話しすることができ,さらに有意義な時間を過ごすことができた。何より,この大会を運営して下さった岡山大学及び岡山理科大学の関係者の皆様には,心より感謝の意を表します。本当にありがとうございました!

博士課程前期2年 中村 剛

 11月17日、18日は岡山にて、日数教の秋期大会で口頭発表をさせていただきました。題目は「身体化理論に基づく数学学習環境デザイン」ということで、今回は特に、現在非常勤講師をさせていただいている附属中学校での一次関数の授業実践とともに発表しました。院生になり何度目かの発表ということで、初めの頃よりも硬さは取れてきたように思えましたが、質疑応答ではうまく受け答えをすることができず、まだまだ精進しないといけないということを痛感させられました。
今年は修士前期2年ということで、これまでわずか2年間でしたが様々な大会で発表させていただきました。今回の事を含めて、この2年学んできたことを修士論文に存分に出してこの冬を越えたいと思います。

博士課程前期2年 松本 成葉

 今回の日数教では,「数学的モデル化における仮定の設定に着目した教師の支援-Scaffoldingの視点から-」という題目で口頭発表をさせていただきました。モデル化の授業を行う際に教師は子どもたちにどんな支援ができるかを考えてきましたが,質疑応答ではモデル化について研究されている先生方から多くのご指摘をいただき,まだまだ不十分なところが多いなと感じました。懇親会や発表後には多くの先生方から今後の修論に向けての方針についてアドバイスをいただき,大変勉強になりました。今回の日数教で学んだことを活かして修論にまとめていけたらと思います。最後になりますが,私の発表に来てくださり,ご指摘をしてくださった先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

博士課程前期2年 水元 千秋

 日数教(岡山大会)に参加してまいりました。今回はポスター発表での参加ということで、自分の研究を他の大学の院生・先生方に見ていただく初めての機会でした。始まる前は緊張でどうにかなってしまいそうでしたが、始まってしまえば1時間はあっという間で自分が思っているよりずっと多くの方からご指導していただきました。価値観や学習観をテーマに研究をされている院生の方とポスター発表や懇親会で意見交換をすることができ、とても有意義な時間を過ごしました。研究を進めるうえで取り組むべき課題は山のようにありますが、次の全数教に向けて自分自身の課題から逃げず精進してまいります。

博士課程前期1年 迫田 彩

 先日の日数教秋季大会では、コミュニケーションの質を評価する枠組みをテーマに掲げ、ポスター発表をさせていただきました。発表の中で、自分では思いつかなかったところ、詰めの甘いところなどをご指摘していただき、視野が広がったとともに勉強不足を痛感しました。今回の大会では初めてのポスター発表ということもありとても緊張していましたが、たくさんのご意見をいただき、楽しみながら発表することができました。今大会で発表できたことは、自分にとって実りのある貴重な経験となりました。
将来自分が教員となったときに、生徒が友達とのコミュニケーションを通して数学を楽しく学ぶことができることを目指し、今後も研究に励んでいきたいです。

博士課程前期1年 長江 優衣

 11月17日,18日に岡山大学で開催された第51回日本数学教育学会秋期研究大会に参加させていただきました.今回はポスター発表をさせていただくこととなり,学会デビュー戦となりました.ポスター発表では,大学の先生をはじめ,現職の先生や他大学の院生の方に数多くの意見・質問をいただきました.この場を借りて,感謝申し上げます.自分の研究に対して数多くの示唆を得ることができたとともに,自分自身の課題意識の甘さを痛感した発表になりました.また,二日間を通して多数の論文発表,口頭発表を聞かせていただきました.まだまだ分からないことが数多くあり,勉強不足であることを感じます.2月の全数教で口頭発表ができるように,これからも精進していきたいと思います.

博士課程前期1年 松尾 勇希

 今回はポスター発表での学会参加となりました。
同じ課題意識を持って研究されている方々との話を通じて、研究に向けての示唆を得ることができ、また異なる研究をされている方々からの質問に回答する中で、自分の研究の不十分な部分を認識することもでき、有意義な時間となりました。
 今回の学会での経験を糧に研究に励んでいきたいと思います。

博士課程前期1年 山本 啓太

日本科学教育学会@信州

日本科学教育学会に参加された方々の感想です。

 昨年の夏(@香川県)に次いで,2度目の参戦となりました.今年の会場は,昨年の3月まで在籍した信州大学教育学部だったこともあり,なんとか発表にこぎつけようと研究に従事してまいりましたが,満足いく段階に達せず,発表することはできませんでした.偏に力不足が大きいとは思いますが,最大限,他の方の発表から吸収することはできたのではないかと思います.本学会は数学を専門とする方よりも,理科を研究されている方が多いと感じますが,そうした方と交流することがとても楽しみでもあり,勉強にもなっています.今回も,ご一緒された理科教育研究者,理科内容学研究者の方の議論に釘付けになっている自分がそこにはありました.
 処変わって,懇親会においては,現場の先生と多く交流させていただきました.参加者には,ベテランの先生が多いこともあり,“これから実現してほしい教育の姿”について色々とご意見をいただきました.23歳の若造にはまだまだ難しいなと感じることも多々ありましたが,日々,一歩一歩でも前進し,教育に貢献できるようになれればと再確認させていただいた学会となりました.

博士課程前期2年 石川 雅章

 信州の夏は過ごしやすいのだろうなぁという涼しいというより寒いと思われるような朝,初めての信州大学へ。昨年は香川でうどんを食べ,今年は長野でそばをいただくという麺に縁のある変な共通点・・・それが日本科学教育学会。(というわけではありませんのであしからず。)
 毎回参加して思うのは,この学会には本当に多くの教科教育関係者が携わっていて,数学教育だけでは知り得ない様々な知見が得られるということ。今回の発表は,数学教育における体系的理解についての取組を発表したが,学会発表8回目にして3度目のパソコントラブル。この確率はなかなか高いうえに,自分の準備の至らなさを表す指標となってしまっているので,パソコン関係については今後に向けての課題である。しかし,座長や聴衆の方々が大変親切で,隣の県のよしみでパソコンを貸してくださる方や,集録論文データを映してくださる方などに助けられ,時間は多少おしたものの何とか発表することができた。
 夜の懇親会では,全く違う立場から教育について語り合える同志がいることに大変感銘を受け,多くの方々と議論でき,ご指導・ご鞭撻をいただくことができた。中でも今回の発表について,分析手法や調査手法についての示唆をくださった先生方には大変感謝している。次回の学会発表に向けて,取り組むべき中身が明確になったので,恩返しの意味も込めて研究発表できるものを作り上げたい。

博士課程前期2年 中村 剛

第100回全国算数・数学教育研究 感想

第100回全国算数・数学教育研究に参加された方々の感想です。

 夏の全国大会へは,2度目の参加となりました.今年は,日数教100周年記念大会ということで規模も大きく,大会に先立って行われた講習会や,本大会では,会場からも溢れてしまうほど大盛況に終わったように感じます.
 さて,この大会は個人的にも印象に残るものとなりました.理由をあげればきりがないですが,中でも人との交流が大きいかなと思います.8月2日,3日にはメルボルン大学のマックス・ステファン先生とご一緒させていただきました.EARCOME8からのご縁です.先生は,広島が大雨に見舞われた際,オーストラリアの報道で広島のことを知り,ともに心を痛めてくださいました.また,私自身の海外への興味についてもアドバイスをいただき,応援のお言葉を数多くいただきました.なんとか,そのご期待に添えるような研究活動を展開できればと思います.
 他方,参加した高校部会においては,深い教材研究に基づく実践事例を数多く拝聴させていただきました.来年は,勤務校での実践を発表する側に回りたいなと野望を密かに抱いております.現場あっての教育研究かと思っておりますので,こうした大会への参加はこれからも大切にしていきたいです.

博士課程前期2年 石川 雅章

去年に引き続き2回目の全国算数・数学研究大会への参加でした。今回は100周年記念大会ということもあり,1週間という長期間で様々なイベントがあり,とても充実した学会になりました。私は高等学校に関連する内容に参加させていただいたのですが,話題の中心はやはり新学習指導要領に関連するものが多かったです。興味深かったのは,今回新しく提示された「数学的活動のイメージ図」1つをとっても,その解釈や,図をどのように授業に生かしていくかという点が,先生や教授によって多種多様であったことです。それぞれの教育観やこだわりが,授業を作る上では大切なのだということを改めて感じることができました。私は来年から高等学校の教員になるので,今度は1人の教員として,この研究大会で発表できるよう,日々研鑽したいと思います。

博士課程前期2年 合田 泰智

勤務終了後の広島空港、、、人もまばらで店も閉まっている中,東京への最終便に乗って夏の全国算数・数学教育研究大会(第100回記念大会)へ。その日はネットカフェ難民となったが,なんと個室で鍵つき!そして翌朝そのまま講習会へ。東京理科大学は立地も設備も良く快適な環境の中での講習会となった。高等学校の講習会で印象的であったのは,問題づくりを長年研究されている熊倉先生の新しい研究や,濱中先生の応用指向と構造指向のお話が大変分かりやすく,多くの聴衆のハートを鷲掴みにしているようであった。講習会後は,ホテルへ戻るために秋葉原駅近くを歩く中で,50円の美味しい串と190円のビールが楽しめる店が目につき,吸い込まれるように皆は店に入っていった。
 TFTで行われた,100回記念式典におけるMAX先生のメッセージや新井先生のお話は,東京の地まで足を運ぶことでしか味わえないものであった。お二人とも熱のこもった,それでいて聴衆を笑わせることも忘れない巧みな話術で時が経つのを忘れるような時間であった。特に新井先生が開発されているRSTについては大変興味があるため,実践していく中にも参考にさせて頂きたい部分が多くあった。この日は高校時代の旧友と会い,時間を忘れてお互いの近況や昔話に花を咲かせ,その後はMAX先生と食事を楽しんだ。
 実践研究の発表の数々を拝聴できる機会が,この夏の大会の醍醐味であり,東京の定時制高校の先生がなされていた実践は大変興味深いものであった。学習者が必要に迫られて授業に主体的に取り組む仕掛けとして,様々な題材を工夫された一年間を通して授業実践された研究発表であったが,多くの実践の中で成功事例は4~5件と少ないことを惜しみなく話され,しかし成功事例については学習者の様子が目に浮かぶような発表であった。同じ散布図の縮尺を変えて提示することで,授業構成を考案している先生や,広島県の授業の匠の元で研修を積んだ福島県の先生が,学んだことを活かしておこなった実践など,様々な実践事例を知ることができる場であり,これからも継続して参加し学び続けたい!と思える3日間であった。
最後の夜,美味しい韓国焼肉を食べに行き,店のオモニと仲良くなって楽しい時間を過ごした。オモニ!カムサハムニダ!!そして東京の夜の街を歩くとそこには魔女がいた。魔女は我々をアジトに連れ去り,気付けばみなレベル1の旅人となっていた。せっかく東京まで来て,研究大会に参加し経験値をためることができたと思ったのに、、、またレベル1から頑張って経験や実践を積もうと再確認させられとともに,色んな飲み屋さんが世の中には存在することを知った最終日であった。

博士課程前期2年 中村 剛

今回の日数教の大会は講習会も含めて5日間参加させていただきました。
講習会では実際に手と頭を動かしながら、教材について考える機会をいただきました。特に、深い学びに関連したお話を興味深く拝聴しました。
また、本大会では中学校部会の方に参加し、数多くの実践研究の口頭発表やポスター発表等を拝見させていただきました。改訂された指導要領では統計分野の内容が多く移動するということもあってか、箱ひげ図や四分位範囲、PPDACサイクルに関係する発表が多かったです。自分は大学あるいは大学院の授業で内容を勉強しましたが、いざ教えるとなるとどのようなことに気をつけなければならないのか、実践例を聞くことができて良かったです。

博士課程前期2年 松本 成葉

第100回全国算数・数学教育研究(東京)大会に参加いたしました。各校種に分かれた分科会において様々な発表を見させていただく中で、常により良い指導とは何かを追い続け先生方の姿勢が大変印象に残っております。また、自分の研究テーマの一つである「生徒の数学観」の変容が授業によって促されたとされた発表もあり、より数学観への関心も深まりました。改めて実践の重要さ、難しさを考え直す機会となりました。

博士課程前期1年 迫田 彩

第100回全国算数・数学教育研究(東京)大会に参加してきました.広島県外での初めての学会参加でした.講習会からの参加ということで1週間もの間,大都会で過ごしましたが,なかなか慣れないものでした.
今回の学会では,6月の全数教とは違い,学校の先生向けの話が中心で,将来学校現場に出ることを考えると非常に貴重なものばかりだったと感じます.高等学校部会に参加させていただいたのですが,理論をベースにしながら話される先生もいれば,実践を踏まえ,事例を出しながら話される先生もおり,どちらの視点からの発表も勉強になりました.実際に学校で数学を指導することになったら,どんなときでも現状に満足することなく,日々教材と向き合うことが求められると感じました.

博士課程前期1年 松尾 勇希

前半の講習会では,高等学校の新学習指導要領についての具体例を交えたお話があり,具体的なイメージがわかなかった部分について自分なりのイメージを持つことができ,大変勉強になった.後半の実践発表等では,様々な先生方の実際の取組みを知り,現場に戻ってからの授業に活用できるものを多く得ることができた.また,自分の研究と関連する発表もいくつかあり,質疑応答を通して意見交換できたことも今回の研究大会の参加の大きな成果であった.

博士課程前期1年 山本 啓太

全国数学教育学会 感想

全国数学教育会に参加された方々の感想です。

 今回は2度目の全数教での発表となりました(参加自体は3度目).運営側での参加となりましたが,空き時間にはいくつかの研究発表を拝聴する機会に恵まれました.どれも興味深いものばかりでしたが,同世代の院生が頑張っている姿をみると,自分も頑張らねばとつい感じてしまいます.他方,自分の発表については,まだまだ改善点が多く,限られた時間で内容を伝えるにはどうすれば良いのかを考えていく必要性を感じました.内容自体にも,改善点は多く,考えをうまくアウトプットできないことに,もどかしさを感じながら研究を進めています.少しずつでも前に進めているのでしょうか.
 懇親会では,多くの同世代の方とお話しすることができました.こうしたコミュニティーの広がりが,研究交流へと繋がっていけばと思います.次回の全数教も運営側として関わることになりますが,より良い学会になるように少しでも協力できればと思っております.ご参会頂きました皆様に感謝申し上げます.

博士課程前期2年 石川 雅章

 今回の全数教では,2回目となる口頭発表を経験することができました。前回は右も左もわからず,研究発表とはとても言えない発表をしてしまいました。今回は,発表の構成や論理性を大切にして発表準備を行ってきました。そのことが逆に,準備段階での悩みを多くしてしまいました。準備の段階ではとても苦戦した研究発表になりましたが,その分,当日いただいたご意見がとても貴重なものであることを痛感することができました。まだまだ未熟な研究ですので,今回いただいたご意見をもとに,より研鑽していきたいと思います。

博士課程前期2年 合田 泰智

 今回の全数教は2度目の口頭発表となりました。限られた時間の中で自分なりに主張をまとめて発表させていただきました。発表内容は正直まとめきれなかったところもありましたが、発表後の質疑では今後の研究を進めていく上で大変参考になるような質問をいくつもいただくことができました。発表を聞きに来てくださった方々には大変感謝しています。また、その後の懇親会では多くの先生方と話をさせて頂き貴重な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。

博士課程前期2年 五島 秀明

6月末とは思えない暑さの中,多くの方々にお越しいただいて行われた全数教の春季大会。今回は広島大学が会場ということで,運営をしながらの参加となり,自分の発表とシュタインブリング先生の講演会以外は,ほとんどお聞きすることができなかったのは残念であった。しかし,シュタインブリング先生の認識論的三角形を用いた数学的概念の捉え方は,自らの研究に大変有用な示唆を得る機会となった。授業における相互作用に参加すること自体が,学習者が主体的にならざるをえない活動となっていることは,本当に目からウロコであった。さらに記号論との関連性についても,その解釈の在り方や分析について学ばせていただく機会となり,本当にありがたい時間であった。
 自らの発表については,多くの現場の先生や近隣大学の先生からご意見をいただくことができ,その中でも言われたことであるが,具体的な授業の中で生徒が記述するものを記号論的な枠組みで分析していく実践的な検証を行うことの重要性について痛感した。今後の研究においてこの課題に取り組んでいきたい。

博士課程前期2年 中村 剛

今回の全数教では「身体化理論に基づく数学学習環境デザイン」という題目で口頭発表をさせて頂きました。1日目の早い時間ということもあり、たくさんの先生方に発表を見ていただけ、質疑応答の時間も前回よりも長く、多くの質問や助言を頂くことができました。まだまだ緊張でうまく話すことができず、質疑のときにはとてもうまい回答ができたとは思えません。次回発表する際には、しっかりと説明できるよう発表前に頭の中を整理したり、どのような質問がされそうか考えたりなど、事前準備を今以上に怠らず、より良い発表ができるよう努めたいと思います。

博士課程前期2年 松本 成葉

今回は全教数での二度目の発表を行いました。発表では算数・数学の問題発見・解決の過程を活動理論という理論枠組みを用いて分析を行った結果を発表しました。私自身前回の反省を踏まえ、理論に乗っかり分析を行ったつもりでしたが、なかなかうまくいかず、多くの意見を頂きました。今後は活動理論における用語の整理を再度行い、教師の手だてや子どもの動きについての示唆を得られたらと思います。発表を見にきて下さった方々には感謝申し上げます。
また、その後の懇親会では様々な先生方と話す機会を頂き、とても充実した時間を過ごすことができました。発表や懇親会で頂いた意見を更に今後に役立てて参ります。ありがとうございました。

博士課程前期2年 和田 陸

今回が大学院生として初めての学会の参加となりました。発表を聞かせていただく中で、自分の今していることは研究ではないということを感じました。それと同時に、研究者として数学教育について議論できるほどの力をつけたいと強く思いました。この学会で、他大学の院生や先生方とお話をすることができ、自分の狭くなりすぎていた視野を広げるきっかけとなりました。日々、自問自答で苦しくつらいときもありますが、だからこそ得られるものがあると信じて勉強・研究に励んでいこうと強く感じた2日間でした。

博士課程前期1年 迫田 彩

今回初めて学会に参加した。私は数学教育におけるコミュニケーションに関心があり、それをテーマとして研究されている先生方の発表を聞いた。コミュニケーションに関する同じ論文を参考にしても、捉え方や定義が異なっていたり、私の捉え間違いにも気づいたりすることができ、実に有意義な時間であったとともに自分の勉強不足を痛感した時間でもあった。また、生涯学習や数学的表現など、コミュニケーションとは異なるテーマの研究も興味深かった。数学を「学校数学」として学ぶのと、その人の人生を通してより広い「数学」として学ぶのとでは、社会に出てからの数学に対する意識が異なり、またその人が今後物事をどういう風に学ぶのかにも影響すると考える。したがって、教員を目指す者として「数学」をどのように捉え、また子どもたちにどのように数学を学んでほしいのかという軸を定め、今後の研究に励んでいきたい。

博士課程前期1年 長江 優衣

6月23日,24日に広島大学で開催された第48回全国数学教育学会に参加させていただきました.学部生の時にも,一度参加させていただきましたが,院生として初めて学会に参加すると同時に,学会の運営にも携わりました.
この二日間は,非常に充実した時間を過ごすことができたように思います.他大学の先生方や院生の方の研究発表を聞きながら,私が知らない数多くの視点や知識を得ることができました.それでも,まだまだ知らないことが多いということを痛感したため,これから自身の研究を進めていくとともに,様々な知見に触れることができれば,と思います.また,一日目の夕方に行われた懇親会では,紙面上でしか知り得なかった先生方や他大学の院生の方との交流もできました.初めての懇親会参加ということもあり,かなり緊張してなかなか話すことができなかったように思います.これから,自身の研究をさらに進め,次の機会には,多くの方と交流できるように研究に励みたいと思います.

博士課程前期1年 松尾 勇希

 口頭発表を拝聴させていただく中で,研究の面白さと難しさを改めて実感した2日間でした。それと同時に,自分もこのような場で研究発表を行い,普段交流のない方々から意見を頂きたいと強く感じました。次回の学会では,自分の研究が発表できるようさらに精進していきたいと感じています。

博士課程前期1年 山本 啓太

日本数学教育学会 春期大会 感想

日本数学教育会 春期大会に参加された方々の感想です。


日数教春期大会への参加は,今回で4回目になりました.研究者の先生方がグループを組んで行う研究発表は,どれもスケールが大きく,また非常にレベルが高く,今後の参考にさせていただきたい視点ばかりでした.例えば,これまで数学教育で定量的に評価されてこなかった非認知的スキルをいかに評価するのかといった評価研究や,教科の枠組みを超えたモデリング研究は,個人的にかなり興味深いものでした.
 他方,今回の春期大会では,「モデル化と否定論」をテーマにポスター発表を行いました.2時間という長い時間でしたが,暇な時間がないほどに多くのご指摘をいただくことができ,感謝してもしきれません.しかしながら裏返せば,私の研究がまだまだよくわからないが故にご指摘いただいたと解釈することもできます.むしろ興味を持っていただいたというよりも,こちらの意味合いが大きいと感じています.いただいたご意見をもとにより研究を発展させていけるようにこれからも精進して参ります.ホープページをご覧の皆様,ぜひ学会等の発表に足をお運びいただき,厳しいご指導いただけると幸いです.よろしくお願い致します.

博士課程前期2年 石川 雅章


今回は,院2年生になり初めての学会でした。1年前の大会では,教授の方々がおっしゃっていることが半分も分からなかったなぁと懐かしく思いながら参加しました。まだまだ勉強不足なところもありましたが,多くのことを考えることができたと思います。特に,宮崎樹夫先生がオーガナイザーをされた研究発表の中の,関数や統計内容を通しての論証指導の発表が興味深かったです。同じ論証指導というねらいであっても,分野によって重点を置くところや,証明という内容の意味が変わっているな。と感じました。自分自身でも今後考えていきたいです。昨年もそうでしたが,この春季大会を通して今年の研究に向けての気合を入れ直すことができました。

博士課程前期2年 合田 泰智


今回が初めての学会参加となりました。
数理科学教育の構築に関する研究や中等教育を一貫する論証能力の形成への人間科学的アプローチに関する研究の発表では,一線で活躍されている先生方の研究に触れることができ,その内容がすべて理解できたわけではありませんが,自分の研究に関する新しい視点を得ることができました。
 ポスター発表では他の大学院生と意見交換することができ,それぞれの自分の研究に対する熱意に身が引き締まる思いでした。
 今回の学会での経験を糧に研究に励んでいきたいと思います。

博士課程前期1年 山本 啓太

EARCOME8 感想

EARCOME8に参加された方々の感想です。


今回が国際学会初参加となりました.研究発表はできませんでしたが,アイトラッキングを活用した学習者の問題解決過程の分析研究や,自身の研究分野の最先端を肌で感じることができたと思っております.しかしながら,やはり発表してこその学会だなというのが正直な感想です.ドクターの先輩や同期の発表する姿を見ていると,とても活き活きと輝いて見えます.とはいえ,今回発表できなかったという事実は変わりませんから,切磋琢磨できる研究仲間が身近にいるということを再確認できた良い機会だと捉え直し,追いつけ追い越せ精神で研究に精進して参ります.

他方,ポスター発表やバンケットの中では,アジアを中心とする世界の方とお話しをさせていただき,とても充実した時間を過ごすことができました.もっと英語が話せれば...と思うことばかりでしたので,「語学力」も同時に鍛えていければと思います.滞在期間中には,他大学の先生方はじめ,OBの先輩にもお世話になりました.この場を借りて改めて感謝いたします.

博士課程前期2年 石川 雅章


57()11()5日間,台湾のTICC(台湾国際会議中心)で行われたEARCOME8(第8回東アジア地域数学教育学会)に参加してきた。まずその暑さに歓迎され,じわっと汗が滲み出る中,ホテルへと向かった。ホテルの看板は上に見えているのに,入り口がどこにあるか分からないため,しばらく歩いたが何とか到着。フロントには日本語が話せる担当の方がいて助かった。荷物を預けるとすぐに会場へと足を運んだ。会場の隣には,タイペイ101と呼ばれる高層タワーがあり,エレベーターが超ハイスピードで91階の展望台まで運んでくれた。台湾の料理は多少クセがある味付けもあったが,個人的にはどれも美味しかった。(口に合わないメンバーもいたが・・・)ただ,どこで麻婆豆腐を頼んでも日本とは比べ物にならない辛さであり,ここでもじわっと汗が滲み出る洗礼を受けた。
 本題の学会については,東アジアといいながらもオーストラリアやアメリカ,ドイツ,イギリスなど多くの地域からの参加が見られ,様々な国での広範囲にわたる数学教育の内容に触れることができた。日本とは異なる視点や状況の中で,大変刺激をうける講演や発表を聞くことができた。テーマとしてフレキシブルというキーワードがあったため,発表内容もフレキシブルというワードが多く用いられていたが,研究領域の違いからかその意味自体がフレキシブルに用いられていた。特に印象に残ったのは,数学教育の手法としてDT(Digital Technology)を用いるもの(数学的概念を用いることや数学的に思考することに重点を置き,DTを利用して処理などを行う授業スタイル),マンガを用いて思考する取組,MGAMathematics Grounding Activity)という活動を基盤とした数学への取組など面白いものが多々あった。ワーキンググループでは,携帯電話のアプリ開発をしているメンバーが,実際にGPSを利用してTICC周辺に数学的な問題を作成しており,グループに分かれて協働して解いて回るというものもあった。スペシャルシェアリンググループでは,研究者と実践者の意見の相違から研修プログラム等がうまく機能しない国々の実態を事例として,どうすれば良いかを協議した。授業の在り方に対する研究や取組は,世界中で数多くのものが存在することを実感できる刺激的な学会であった。
 さらに今回は,初めての英語での発表を行った。タイトルは”A cross-tools Pirie-Kieren model for visualizing the process of mathematical understanding”で,論文もスライドもすべて英語で作成した。これは自分にとって大変ハードルが高く,準備に大変な時間がかかった。Proceedingsにも掲載していただき,頑張った分だけ大きな経験ができたと感じている。発表自体は,会場の皆さんが温かく見守ってくださり(特に日本の方々は応援にきてくださり),笑いもとることができたので良かった。しかし,質疑応答には答えられなかった部分も多く,指導教官の小山先生が助け舟を出してくださった。発表の時に聴衆の顔が見えないほど緊張していたのだと後で思ったが,とにかくやりきった後のお酒は美味しく,その後のことは詳しく覚えていない。ありがとうEARCOME8のスタッフの皆さん!そして台湾!!共に参加した日本の皆さん!!!本当に良い経験をさせて頂き,ありがとうございますm(_ _)m

博士課程前期2年 中村 剛

新入生自己紹介

平成30年度に新しく入学した博士課程前期メンバーの自己紹介です。

はじめまして。広島大学教育学部第二類数理系コースから進学した井上真誠(いのうえ まさと)と申します。
卒業論文では「ホモロジー群とBrouwerの不動点定理」という題目で研究をしました。現在は、代数的位相幾何学、特にbi orderable groups(両順序をもつ群)と3次元多様体の基本群との関係性についての研究をしています。
人生の中で、数学の研究をする時間が多く取れる期間はこの大学院の2年間が最後かもしれないので、少しでも良い研究成果を残せるよう精一杯取り組んでいきたいと思っています。よろしくお願いします。

博士課程前期1年 井上 真誠                  

はじめまして。広島大学教育学部第二類数理系コースから進学した上野奨悟(うえの しょうご)と申します。卒業論文では寺垣内先生の指導のもと「空間グラフと結び目」という題材で卒業論文を書きました。大学院ではともに進学した同じゼミの四人とともに幾何学についてより深い知識を学んでいこうと思います。

大学院という研究が出来る環境の中で時間を無駄にしないよう日々研究に励み、学び続ける教員となれるような基盤を作っていきたいと思います。
寺垣内先生をはじめ、多くの方々にお世話になると思います。よろしくお願いします。

博士課程前期1年 上野 奨悟                        

はじめまして。広島大学教育学部第一類初等教育教員養成コースから進学いたしました、迫田彩(さこた あや)と申します。卒業論文では、小学校における算数専科教員の重要性を考える中で、算数の楽しさついて探っていきました。大学院では、数学の楽しさを軸として、学校教育やその後の生涯学習の在り方について研究をしていきたいと思っています。
難しいながらも数学をもっと知り、もっと学んだ先に感じるであろう数学の良さを、将来教師になった時に生徒に伝えられることが出来たならどんなに良いことだろうと思っています。これからの2年間、多くの壁にぶつかることがあると思いますが、考えることから逃げずに向き合っていきたいです。
指導教員の影山先生をはじめ、たくさんの方々にお世話になると思いますが、ご指導よろしくお願いいたします。

博士課程前期1年 迫田 彩                      

はじめまして。広島大学教育学部第二類数理系コースから進学した玉井秀典(たまい ひでのり)と申します。卒業論文では「群表示による結び目群の計算」という題目で、結び目の群のWeight elementをWirtiger表示によって計算しました。大学院では、現在の研究を引き続き行い、結び目理論に関する専門的な知識も身に付けていきたいと思っています。
好きなだけ研究や学習に取り組める貴重な2年間を有効に活用し、知識面のみならず、人間性も成長できるように努力致します。
指導教員の寺垣内先生をはじめ、大学院の先輩方や同期の方、様々な人にお世話になると思いますが、ご指導よろしくお願い致します。

博士課程前期1年 玉井 秀典                           

はじめまして。広島大学教育学部第二類数理系コースから進学した長江優衣(ながえゆい)と申します。
卒業論文では、リクールの物語論に基づき「数学授業の物語論的考察」をテーマに研究しました。今後は数学教育におけるコミュニケーションについての考察を深めていきたいと思っています。
この二年間は、自分が教壇に立ったときに生かすことのできるよう研究に没頭していきたいです。先生方、先輩方、同期のみなさまにお世話になりますが、感謝の気持ちを忘れず精一杯頑張ります。よろしくお願いします。

博士課程前期1年 長江 優衣                           

はじめまして。広島大学教育学部第二類数理系コースから進学しました、福島誠宜(ふくしま とものり)と申します。
卒業研究では、Besselの微分方程式とその解の表示についてまとめました。そこから微分方程式について興味を持ち始め、今後は双曲型偏微分方程式について研究していきたいと考えています。
この大学院での2年間を色濃いものとできるように日々研究に励み、学んだことを生徒に還元していけるような教師になりたいと思います。
研究にあたって池畠先生をはじめ多くの先生方、先輩方にお世話になると思いますが、謙虚さを忘れず日々精進していきます。よろしくお願いいたします。

博士課程前期1年 福島 誠宜

はじめまして、広島大学教育学部初等教育教員養成コースから本研究科に進学しました、松尾勇希(まつお ゆうき)と申します。
学部時代には、「数学的な思考力・表現力を育成する算数科授業の考察」という題目で卒業論文を書きました。大学院では、高等学校数学科における統合的・発展的な思考力を育成する指導方法に関する研究を行いたいと考えています。この研究を通して、将来自分が教壇に立って、生徒に数学を教える際のベースとなる考えを持ちたいと考えています。
これから2年間、指導教員の影山先生をはじめ、多くの方にお世話になると思います。謙虚な姿勢を忘れずに、努力していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

博士課程前期1年 松尾 勇希                           

はじめまして。広島大学教育学部数理系コースから教育学研究科に進学しました、吉安 海斗(よしやす かいと)と申します。
学部時代は、「結び目の多項式不変量について」という題材で卒業論文を書きました。大学院では、3次元多様体の基本群に関する研究をしています。大学院生としてのこの貴重な2年間で、研究成果を出し、自分自身あらゆる面で成長できるよう精一杯取り組んで参ります。
これから寺垣内先生をはじめ多くの先生方や先輩方にお世話になると思います。ご指導のほど、よろしくお願い致します。

博士課程前期1年 吉安 海斗                           

はじめまして。平成30年度大学院派遣研修の機会をいただき勉強させていただくことになりました山本啓太(やまもと けいた)です。これまで9年間数学教員として教壇に立ってきました。
知的好奇心の強い現役大学院生に負けないように,積極的に研究生活を送っていきたいと考えています。ここで学んだ理論と実践とを繋げることで数学教育の発展に少しでも寄与したいと考えています。この1年が本当に貴重な時間であること常に自覚し,多くのことを学んで現場に戻りたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。

博士課程前期1年 山本 啓太                          

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